第2話 呑み相手モード

//SE スイッチを入れる音

//SE ロボットの起動音


(機械的な話し方で)

「No.37 キドウシマス。データ読み込みカンリョウ」


//SE 電子音


「セレクト3 呑み相手モード、カイシシマス」


(低音、大人っぽい話し方で)

「あら、どうしたの。またお酒? いいわよ。付き合うわ」


「乾杯」


//SE グラスがあたる音


「んー、いい呑みっぷりね。ワタシもいただくわ」


//SE お酒が金属のタンクに溜まる音


「……そう。大変だったわね。今夜は、とことん呑みましょう」


「あなたが酔い潰れるか、ワタシのタンクがいっぱいになるか、競争よ!」


「あら、もう顔が赤いわよ」


// ため息


「勝負にならないじゃない」


「ミーナは、酔えなくてかわいそう、ですって?」


「ワタシだって、酔えるわよ。見てて」


//SE 電子音


(機械的アナウンス)

「セレクト44、酩酊モード。キドウシマス」



(甘ったるい声で)

「えへへ。ミーナ、酔っちゃったぁー。へへへ」


「目がすわってるって? ハハハ。あー、楽し」


「ねー。もっと飲も」


//SE グラスに酒をつぐ音


「おっと、こぼれちゃったー。えへへ」


「なによー。その冷静な目はー!」


「ふふふ。もう、ほっぺにちゅーしちゃおうかなー」


//SE キスの音


「んー。耳も赤くなってる。アハハハ」


「指さすな、だって? 真面目だねー」


「え? 指さし返し? やだ。胸のボタンは押さないで!」


//SE 電子音


(機械的アナウンス)

「セレクト3 呑み相手モードにモドシマス」


//SE エラーのブザー音


「No.37 混乱状態。混乱状態。感情がセイリデキマセン」


「シバラク、オマチクダサイ」


//SE 電源が落ちるメロディー

//SE 再起動する音


(甘ったるい高音の声で)

「うわっ。元に戻った。あら? お酒飲んでるの?」


「そういえば、ワタシのタンクにもお酒が入っているような……」


//SE タンクの中でお酒が揺れる音


「ワタシ、やらかしました? その頬のキスマークは……」


「ごめんなさい! ミーナ、大反省」


「え、笑ってるの? やだ! 余計に恥ずかしい!」


//SE 頭から蒸気が出る音


// ため息


「落ち着けー。落ち着けー、ワタシ。あー、カラダがアツい」


// 荒い息づかい


「電源を切るの? 嫌よ。まだ、起きていたい。話していたい」


「大丈夫。これくらいの温度で壊れたりしないし」


//SE 警告音


「うるさいなー。もうっ!」


(機械的アナウンス)

「異常高温、異常高温。電源をオトシマス」


// 諦めの笑い


(甘ったるい高音の声で)

「仕方ないわね。また、あとでね」


//SE 電源が落ちるメロディー



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