第38話 歴史家は真実を探す

 それから10年ほどたち、イタリアは裕福な国なっていく。すると、大学や王宮の管理官などが、その原因を研究し始めた。


 20年ほど前に、マグロが良く取れだしたので食生活が向上した。

 10年ほど前に小麦の収穫量が倍増したので、飢餓がなくなり、国の倉庫には備蓄があふれかえっている。


 いろいろなところから報告が上がってくるが、国王は、それらを読んでも肝心な理由がわからずにいた。そういえば、自分が皇太子だったころにマグロの件で一人の女の人を咀嚼したことを思い出した。

 宰相に指示を出して、今どうしているかを探させた。


 半年後、織機を作っている工場を経営しているということだった。そいえば、庶民の着る服がきれいにっていると感じたのは彼女のおかげなのかと聞くと、綿や羊毛の布が安価に織ることができるようになった結果です。織機はほとんど彼女の工場で作られています。

 イギリスの毛織物はわが国でほとんどがおられていて、税収入も多く、国庫はうるおっています。


〇×△


 もう一つの書類には、10年前急増した小麦の品種改良にはマルコという人物がかかわっていると書かれていたし、今牢屋に入っているとも。

 それは、中央の貴族がうったえたからだ。

 宰相に、詳しく調べるように指示を出した。


 結果、小麦の品種改良はマルコが行ったというのが一番信頼できる情報だったので、国王の命令で釈放させ、王宮に来るように手配した。


 釈放の当日、牢屋の前にはシーちゃんが待っていた。やせ細ったマルコにとびかかって抱きしめた。

 国の執務官が引き離そうとしたが、頑として離れない。

「どこへもつれてはいかせないからね」


〇×△


 井戸端で、シーちゃんは僕を丸裸にして頭から水をかけて石鹸でごしごし洗ってる。

「何突っ立ててるの」

「シーちゃんのおっぱいが背中に当たって」

「ばかー、ブツよ」

 僕は振り向いて、シーちゃんの唇を奪った

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