暗号文における熱的詩

殖えるなら状況証拠を灯台に満ちるナイトの駒を揺らして

銅賞のみずうみ、ゴーストタウンの崖、シーズニングを犯しただけね

手首の沼をどっと吐き出す形而上学の搾乳・サンタマリアの戦争

そして閉山。救急箱に味蕾と言えずスパークが放たれる嫉妬だ

満月がセロハンテープにまみれていると収監された近親の想起

選択肢ぎろりと冷える上昇に叙情　鍵を貶しめてゆけ　テクスチャ　

滴ってゆく鴉の血サルバドール・ダリに方眼紙が降りかかる

銀紙消滅　秋雨の荷の超越に待ち針は毒を刺したまま主語

秋はしばしオフロードへと淫乱が旋転するための自信作

土星をこわすための絵文字がぞろぞろと這い出て溺死が呼んでいる　呼んでいる