演出家、篠崎光正著書。『演技術』の、
最終ページにこんなことが書かれてあった。
あなたの嫌いな顔を想像してください。
あなたの嫌いな目を、鼻を、口を、髪型を、耳の形を想像してください。
なんのことかわからず、次のページをめくる。
すると……
「それはこんな顔じゃありませんか?」と言う言葉と共に、
一面が銀紙になっており、自分の顔が映し出されているのだ。
人間は、自分が嫌いであることが前提として生きていることになる。
それは確かに辛いことだ。何せ、七十年以上、嫌いな奴と一緒にいなければならないのだから。
自分の欠点を、認める勇気を持つことが重要である、とこの先生はいう。
これはなんとなく、ヨガの教えに似た部分を感じる。ありのままを受け入れることである。
世界で一番大嫌いで、
そのくせ、世界で一番見捨てられない人物。自分。
間違いなく、人生を生きる上では最も重要な人物自分。それと向き合う良い機会足りうるかもしれない。
ご一読を。
まずは一度、深く考えずにこの作品を読んでみてほしいです。
そして、親しい知人と雑談をするかのような軽快な語り口で展開される筆者の話に、耳を傾けてみてほしい。
そうしたらきっと、心の持ちようが変わっているはずだから。
心が前より少し、楽になっているはずだから。
この作品を読むと自然と、多くの人が生きづらさを抱える現代社会の中で、自分がこれから先どのようにして生きていくかを考えさせられます。
自分のことが嫌いな人にも、今生きるのが苦しい人にも、そうでない人にも……全ての人が自分が「幸福に生きる」ことを目指せるようになるために、一度は読んでもらいたい作品です。