第3話
実際、クラスメイトの言うように俺に巻き込まれたのかも知れない。
本当は俺を召喚する為の魔法陣の近くに居たからクラスメイト達もまとめてこの世界に来てしまった・・・俺が悪い訳じゃないが、クラスメイト達からしたら既に監禁されているんだから溜まったもんじゃない。
「だからとはいえ」
「いいよ。事実・・だし」
それより、どちらかと言うと今の状況。
クラスメイトも酷いが、人質を取らせて魔王を倒させにいく国はもっと酷い。
国を出る前に確認したが国は疲弊していた。
衣食住はなく、平気で老若男女関係なく痩せほせっている人が沢山いた。
逆に、貴族のような人も居る。
王様の言っていた、衣食住の欠如は本当だが、そんな中で王国や貴族が占めていることも事実だろう。
「・・・」
酷い国だ。
「どうしたの?」
「いやぁ、魔王はどれくらい強いのかなって」
この世界には電気や便利な道具もない。だが魔法がありさらに差別が横行しまくっている。
「分からない。ただ人類の脅威なのは事実」
「そうだよな」
そんな中で魔王を倒していいのだろうか・・・そもそも倒せる気すらないのだが・・・
【優が戻ってきたら、俺達を巻き込んだこと死ぬまで反省させてやる】
「うわぁ・・・勇者様のことを知らないで」
「あはは・・・」
決めた、俺のこの度の目標は、魔王を倒すことじゃない。どうせ死ぬかも知れない旅だし、クラスメイトも倒しても安全が保障されてるかも分からない。
なら、ここは命と全てを賭けて
「魔法使いさん」
「何?」
「なんでもしてくれるんだよね」
「はい、そう命じられてるので」
「ありがとう」
この魔法使いは俺の見張り役でもある。この魔法使いさん目を掻い潜り、新しい国を設立する。
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