凄まじいほどの引力

 文章の透明感と、言葉が表す鮮明な情景。想像したこともない、右も左もわからない世界観の中で、確かな表現は、手燭一つで闇の中に立つように足元を照らします。そこから少しずつ見えていく世界の様子が、不安と憧憬を孕み、一歩、また一歩と踏み出したくなる魅力に惹き込まれました。
 何度も読み返したくなる、独特な表現の数々にもご注目ください。
 高校生とのこと。末恐ろしいです。

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