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概要
空を讃えた男は、地上で死んだ。
2035年、空飛ぶ自動車が当たり前となった世界で、航空機との衝突事故により21人が犠牲となる。国土交通大臣は「特殊な改造が原因」と発表し、自身も空飛ぶ車を愛用していると公言する。しかし真実は違っていた——彼は一度も空を飛んだことがなく、常に地上の公用車で移動していたのだ。巧妙な責任転嫁により事態は収束し、大臣は新政策で支持を集める。しかし3年後、心筋梗塞で倒れた大臣は、地上の渋滞により救急車が到達できず命を落とす。空には無数の飛行車が舞っていたが、緊急搬送資格を持つ機体は現場になかった。空への夢を語り続けた男は、最後まで地上に縛られたまま静かに息を引き取った。
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