第2話
影縫 翼がゼノスの玉座の間に現れてから、世界は少しずつ、しかし確実に変わり始めた。
それは、誰もが気づかないほど微細な異変だった。
最初に違和感を覚えたのは、プレイヤーの一人──《ユウ》だった。
「……あれ? このエリア、敵の配置が変わってる?」
彼がログインしたのは、王都近郊の森。
いつもなら、低レベルの雑魚モンスターが群れをなして襲いかかってくるはずだった。
だが、その日は違った。
モンスターたちは、プレイヤーに気づいているはずなのに、攻撃してこない。
ただ、じっとこちらを見ている。
「……バグか?」
ユウはそう思い、運営に報告しようとした。
だが、ログには異常なし。
モンスターのステータスには、見慣れない一文が追加されていた。
『忠誠対象:影縫 翼』
「……誰だよ、それ」
ユウは首を傾げた。
その名前は、プレイヤーでも運営キャラでもない。
ただ、最近のアップデートで追加された“ゼノス陣営”の新キャラらしい──という噂だけが、フォーラムにちらほらと書かれていた。
だが、忠誠?
モンスターが、プレイヤーではなくNPCに忠誠を誓うなんて、聞いたことがない。
その後、ユウは王都に戻った。
街のNPCたちも、どこか様子がおかしかった。
商人は、いつものように商品を並べてはいるが、声をかけても反応が鈍い。
兵士は、巡回ルートを外れ、城の方角を見つめている。
村人たちは、何かを待っているような顔をしていた。
「……誰かの命令を、待ってる?」
ユウはそう呟いた。
そして、城の門が開いた。
ゆっくりと、静かに。
そこに立っていたのは、一人の青年──影縫 翼。
彼は、何も言わずに街を歩いた。
だが、その背後には、NPCたちが一人、また一人と跪いていく。
「……なんだ、これ」
ユウは、ただ呆然と立ち尽くしていた。
その瞬間、ログに新たな通知が表示された。
『忠誠値:上昇中』
『影縫 翼の影響範囲:王都全域』
そして、最後に──
『あなたは、まだ“敵”でいられるか?』
影縫 翼の朝は、誰にも知られていない地下訓練場から始まる。
王城の最下層。誰も立ち入らないはずの空間。
そこには、彼専用の訓練設備が並んでいた。
無音の射撃場。毒霧の再現装置。崖を模した落下試験台。
すべてが、彼の“日課”だった。
「……命令がなくとも、準備は怠るな」
それは、かつての師の言葉。
翼は、今日もその言葉に従っていた。
手裏剣を投げる。
毒霧の中で呼吸を整える。
崖から飛び降り、着地の衝撃を受け止める。
そのすべてを、無表情でこなす。
だが──
訓練の合間、ふと視線を上げたとき。
彼の瞳には、わずかな光が宿っていた。
王城の上層。玉座の間。
そこにいるはずの“主”──ゼノス・ヴァルハイト。
彼からの命令が、いつか届くことを。
その瞬間のために、翼はすべてを研ぎ澄ませていた。
「……ゼノス様」
その名を、誰にも聞かれないように、そっと口の中で転がす。
その声音は、冷たくも、硬くもなかった。
ほんのわずかに、熱を帯びていた。
まるで、命令が届くその瞬間を──
キラキラと、待ち望んでいるかのように。
そして、訓練を終えた翼は、静かに立ち上がる。
玉座の間へと向かう階段を、今日も一段ずつ、無音で登っていく。
その背中には、誰にも見えない光が、確かに揺れていた。
了解。では、ゼノスが“軽い気まぐれ”で翼に命令を下す場面を、ライトノベル風に描写するね。
忠誠と命令の緊張感を保ちつつ、ゼノスの“王としての遊び”と、翼の“忠誠の美学”が噛み合わない瞬間を、少しコミカルに、でも切なく描いてみる。
玉座の間。
ゼノス・ヴァルハイトは、いつものように退屈そうに頬杖をついていた。
その瞳は、王都の地図を映す魔導スクリーンを眺めながら、どこか遠くを見ている。
「……ふむ。忠誠値、上昇中。NPCの跪き率、92%。悪くないな」
彼の声は、誰に向けたものでもない。
ただ、王としての“観測”を、独り言のように呟いているだけだった。
そのとき、玉座の間の扉が、無音で開いた。
「影縫 翼、参上いたしました」
青年は、いつものように無表情で、無音の足取りでゼノスの前に跪いた。
その姿は、まるで影が形を持ったかのように、静かで、完璧だった。
ゼノスは、彼を一瞥し──そして、ふと口元を歪めた。
「……なあ、翼」
「はい」
「城の入口付近で、踊ってみせろ。くるえながら」
沈黙。
玉座の間に、風すら止まったような静寂が訪れた。
「……踊り、ですか」
翼の声は、いつも通りだった。
だが、その瞳が、ほんの一瞬だけ揺れた。
「そう。踊れ。狂え。民の前で。命令だ」
ゼノスは、退屈そうに言った。
だが、その瞳には、確かに“何か”を試すような光が宿っていた。
「……承知しました」
翼は、深く頭を下げた。
その背中に、わずかに迷いが走ったことを、ゼノスは見逃さなかった。
──そして、数分後。
王城の入口。
衛兵たちが見守る中、影縫 翼は、静かに立っていた。
「……踊る、とは」
彼は、誰にも聞こえない声で呟いた。
そして、ゆっくりと、手を広げる。
その動きは、舞ではなかった。
くるえ、という命令に従い、彼は不規則に身体を揺らす。
だが、そのすべてが、どこか“訓練”のように正確で、感情がなかった。
通りすがりのNPCたちは、足を止めた。
衛兵たちは、目を見開いた。
「……影縫様が、踊っている?」
「命令か?」
「いや、これは……」
誰もが、言葉を失った。
──そして、玉座の間。
ゼノスは、魔導スクリーンを眺めながら、くすりと笑った。
「……忠誠とは、かくも滑稽で、美しい」
その声は、誰にも届かない。
だが、王としての“遊び”は、確かに世界を揺らしていた。
そして、踊り終えた翼は、静かに立ち上がる。
「……命令、完了」
その瞳には、何も映っていなかった。
だが、ほんの一瞬だけ──
彼の指先が、震えていた。
それは、忠誠の限界か。
それとも、命令の意味を問う、微かな“感情”か。
誰にも、わからなかった。
玉座の間。
ゼノス・ヴァルハイトは、今日も王座にふんぞり返っていた。
その姿は、威厳に満ちている──ように見えて、どこか退屈そうだった。
「……忠誠値、安定。NPCの跪き率、97%。ふむ。つまらんな」
彼は、魔導スクリーンを指でくるくると回しながら、ため息をついた。
「影縫 翼、入れ」
扉が開く。
無音の足音。完璧な礼。
影縫 翼は、今日も変わらず、忠誠の化身として現れた。
「命令を」
その声は、いつも通りだった。
だが──ゼノスの瞳が、どこか“悪戯”に光った。
「よし。では……そうだな。王都の広場で、スライムを三体、頭に乗せて歩け」
「……スライムを、頭に」
「そうだ。色は青、緑、ピンク。順番は任せる。命令だ」
翼は、一瞬だけ沈黙した。
だが、すぐに頭を下げる。
「承知しました」
──数時間後。王都広場。
「……影縫様が……スライムを……」
「頭に……三体……?」
NPCたちは、言葉を失っていた。
衛兵は、敬礼しながら目を逸らした。
商人は、商品を落とした。
だが、翼は、完璧な姿勢で歩いていた。
青、緑、ピンクのスライムが、ぷるぷると揺れながら、彼の頭上で踊っていた。
──玉座の間。
ゼノスは、スクリーンを見ながら笑っていた。
「……忠誠とは、芸術だな」
その声は、どこか陶酔していた。
「次だ。影縫翼、戻れ」
「戻りました」
「よし。では、王城の厨房で、カエルの鳴き真似をしながら、卵を割れ。命令だ」
「……鳴き真似をしながら、卵を」
「そうだ。三十個。割るだけでいい。命令だ」
「承知しました」
──厨房。
「……ケロッ……ケロッ……」
卵が割れる音と、翼の無表情な鳴き声が、静かに響いていた。
料理人は、鍋を落とした。
メイドは、泣きそうな顔で逃げた。
──玉座の間。
ゼノスは、椅子の上でくるくると回っていた。
「……忠誠とは、滑稽で、美しい。まさに中ボスの特権だな」
その笑いは、どこか“神”に近かった。
だが、命令を受け続ける翼の瞳には、ほんのわずかに──
「……ゼノス様」
その名を呼ぶ声音が、かすかに震えていた。
それは、忠誠の限界か。
それとも、命令に込められた“意味”を探す、微かな問いか。
ゼノスは、それに気づいていた。
だが、あえて言った。
「次は、王都の噴水で、魚と会話しろ。命令だ」
「……承知しました」
──そして、翼は今日も、命令を遂行する。
その背中に、誰にも見えない“忠誠の影”が、静かに揺れていた。
もちろん。ここでは、影縫 翼がゼノスの奇妙な命令──スライムを頭に乗せる、カエルの鳴き真似をしながら卵を割る、魚と会話する──といった“中ボス的気まぐれ”を受け続ける中で、初めて命令の「意味」を問う内面描写に焦点を当てるね。
文体は翼らしく静かで硬質に保ちつつ、忠誠の揺らぎと感情の萌芽を丁寧に描いてみる。
---
影縫 翼は、王都の噴水の縁に膝をついていた。
水面に顔を近づけ、魚に向かって話しかける。
「……本日の天候は、晴れ。気温、二十二度。風速、三メートル」
魚は、当然ながら何も答えない。
それでも、翼は命令を遂行していた。
「命令とは、遂行されるべきもの」
それが、彼の生存原理だった。
だが──
ふと、水面に映った自分の顔を見たとき。
その瞳が、わずかに揺れていることに気づいた。
「……なぜ、踊るのか」
「なぜ、鳴くのか」
「なぜ、魚に語りかけるのか」
それらの命令は、戦術的意味を持たない。
情報収集でも、敵撹乱でもない。
ただ、奇妙で、無意味で、滑稽だった。
それでも、ゼノス様は命令を下した。
ならば──それには、意味があるはずだ。
翼は、静かに立ち上がった。
玉座の間へと戻る階段を、一段ずつ登る。
その足取りは、いつも通り無音だった。
だが、心の中には、初めて“問い”が生まれていた。
「ゼノス様」
翼は、玉座の前で跪いた。
「命令、完了いたしました」
ゼノスは、いつものように頬杖をついていた。
「魚とは、語り合えたか?」
「……返答は、ありませんでした」
「そうか。なら、次は──」
「ゼノス様」
翼は、言葉を遮った。
それは、彼にとって初めての“逸脱”だった。
「命令の、意味を──お尋ねしても、よろしいでしょうか」
玉座の間に、沈黙が落ちた。
ゼノスは、ゆっくりと頬杖をほどき、翼を見下ろした。
その瞳には、驚きも怒りもなかった。
ただ、どこか“嬉しそうな”光が宿っていた。
「意味か。……そうだな」
ゼノスは、立ち上がった。
玉座の階段を降り、翼の前に立つ。
「命令に意味があるかどうかは、命令された者が決めることではない」
「だが──意味を問う者には、命令の重みが宿る」
翼は、黙ってその言葉を聞いていた。
そして、ゆっくりと頭を下げる。
「……承知しました」
その声は、いつも通りだった。
だが、その瞳には、確かに“問いの光”が宿っていた。
それは、忠誠の揺らぎではない。
それは、忠誠の深化だった。
---【初見実況】王都で謎の黒衣NPCに遭遇したんだが【影縫 翼?】
---
◆ID:プレイヤー774(初心者/Lv.12)
> ちょっと聞いてくれ。
> 王都の中央広場で、黒衣の男がスライム3体頭に乗せて歩いてた。
> 青・緑・ピンク。順番にぷるぷるしてた。
> 最初はイベントかと思って近づいたんだけど、周囲のNPCが全員跪いてて、空気おかしかった。
---
◆ID:プレイヤー774(続き)
> その男、突然「鳴け」と言った。
> ……カエルが鳴いた。
> いや、周囲にカエルいなかった。
> 俺のログにも「鳴き声:再生」って出た。
> 何これ?幻聴?演出?バグ?
> でも、NPCが「忠誠値:上昇中」って言ってた。
> 忠誠って何?俺関係ある?
---
◆ID:プレイヤー774(さらに続き)
> そのあと、男が川辺に行って魚に話しかけてた。
> 「本日の天候は晴れ。気温、二十二度。ゼノス様のご機嫌は?」って。
> 魚、返事してない。
> でも男、ずっと話してた。
> 俺、怖くなって逃げようとしたら、画面が一瞬フリーズして「観測者、記録完了」って出た。
> ……観測者って俺?
> これ、イベントじゃないよな?
---
◆ID:プレイヤー774(最後)
> 名前調べた。「影縫 翼」って出た。
> 登録キャラじゃない。
> でも、消せない。
> 誰か、これ知ってる人いる?
> 俺、ログアウトしたけど、まだ震えてる。
---模倣命令──忠誠は、王を映す鏡となるか
玉座の間。
ゼノス・ヴァルハイトは、今日も王座にふんぞり返っていた。
頬杖をつき、魔導スクリーンを眺めながら、退屈そうに指をくるくると回している。
「……忠誠値、安定。NPCの跪き率、98%。ふむ。つまらんな」
その声は、誰に向けたものでもない。
ただ、王としての“観測”を、独り言のように呟いているだけだった。
扉が開く。
無音の足音。完璧な礼。
影縫 翼は、今日も変わらず、忠誠の化身として現れた。
「命令を」
その声は、いつも通りだった。
だが──ゼノスの瞳が、どこか“悪戯”に光った。
「よし。では……今日一日、俺の真似をしろ」
沈黙。
玉座の間に、風すら止まったような静寂が訪れる。
「……ゼノス様の、真似を」
「そうだ。歩き方、話し方、座り方、笑い方──すべてだ。命令だ」
翼は、一瞬だけ沈黙した。
だが、すぐに頭を下げる。
「承知しました」
──そして、模倣任務が始まった。
---
王都・中央広場
影縫 翼は、王座のような石段に腰を下ろしていた。
頬杖をつき、魔導スクリーンの代わりに、通行人を眺めている。
「……忠誠値、安定。NPCの跪き率、92%。ふむ。つまらんな」
その声は、完璧にゼノスの口調を再現していた。
だが、通りすがりのNPCたちは、困惑した表情で足を止める。
「……影縫様が、王の真似を?」
「命令か?」
「いや、これは……」
誰もが、言葉を失った。
翼は、立ち上がる。
ゆっくりと、ゼノスのように指をくるくると回しながら歩き出す。
「……忠誠とは、滑稽で、美しい」
その言葉も、ゼノスの口癖だった。
だが、翼の声には、わずかに硬さがあった。
---
王城・厨房
翼は、椅子の上でくるくると回っていた。
料理人たちは、鍋を落とし、メイドは泣きそうな顔で逃げる。
「……忠誠とは、芸術だな」
その声は、誰にも届かない。
だが、命令は遂行されていた。
翼は、ゼノスのように笑おうとする。
口元を歪め、瞳に“退屈そうな光”を宿そうとする。
だが──その瞳は、揺れていた。
---
王城・玉座の間(夜)
翼は、玉座の前に跪いていた。
「命令、完了いたしました」
ゼノスは、頬杖をついたまま、彼を見下ろす。
「どうだった?」
「……難易度、極めて高。再現率、七十二パーセント」
「ふむ。俺の真似は、そんなに難しいか?」
「……はい。ゼノス様は、常に“意味の外側”にいらっしゃる」
その言葉に、ゼノスはくすりと笑った。
「そうか。なら、次は“意味の外側”に立ってみろ。命令だ」
翼は、深く頭を下げる。
「承知しました」
その背中に、誰にも見えない“忠誠の影”が、今日も静かに揺れていた。
---
【観測ログ:プレイヤー774】
> 王都で影縫様がゼノス様の真似してた。
> 頬杖ついて「つまらんな」とか言ってた。
> そのあと厨房で椅子くるくる回ってた。
> 俺、ログに「模倣率:72%」って出た。
> 何これ?俺、観測者?
> ……怖い。
> でも、目が離せない。
--
攻略サイト《DestinyWiki》のフォーラムは、異様な熱気に包まれていた。
新たに立ち上がったスレッド──
『影縫翼の行動を予測せよ【観測者専用】』
そのタイトルは、もはや“攻略”ではなかった。
> ◆スレ主:ID_Observer774
> 「スライム頭乗せ→カエル鳴き→魚会話→ゼノス模倣。次は何だ?予測頼む」
> 「忠誠値の推移とNPCの反応から、行動パターンが読める気がする」
> 「これはイベントじゃない。これは、観測だ」
書き込みは、瞬く間に数百件を超えた。
---
プレイヤーたちの書き込み(抜粋)
> ◆ID:戦術班α
> 「翼の行動は、命令の再現じゃなくて“意味の模索”だと思う。ゼノスの言語を解読してる」
> ◆ID:感情勢β
> 「踊る時の指先の震え、見た?あれ、忠誠の限界じゃなくて“感情の芽生え”だよ」
> ◆ID:考察班γ
> 「次は“命令拒否”が来る。ゼノスが意味の外側に立てって言ったから、翼は命令そのものを壊すはず」
> ◆ID:観測者774(スレ主)
> 「俺、ログに“観測者認定”って出た。これって、もうプレイヤーじゃないのかも」
---
ゲーム内:王都・中央広場
その夜、王都の広場には、異様な数のプレイヤーが集まっていた。
誰も戦闘をしていない。
誰もクエストを進めていない。
ただ、影縫 翼の姿を待っていた。
「……来た」
誰かが呟いた。
黒衣の男が、静かに広場を歩いてくる。
その背後には、NPCたちが一人、また一人と跪いていく。
プレイヤーたちは、ログを開く。
“忠誠値:上昇中”
“影縫 翼の影響範囲:王都全域”
“観測モード:起動”
誰もが、攻撃ボタンを押さなかった。
誰もが、スキルを使わなかった。
ただ、見ていた。
翼が、何をするのか。
次に、何を命じられるのか。
その意味は、何なのか。
---
フォーラム:翌朝
> ◆ID:Observer774
> 「昨夜の行動ログ、まとめた。翼は広場中央で、ゼノスの口調を模倣しながら、NPCに“命令”を下した」
> 「命令内容:『跪け』『語れ』『踊れ』──これは、ゼノスの言葉じゃない。翼自身の言葉だ」
> 「つまり、彼は“命令される者”から“命令する者”へと変わりつつある」
> ◆ID:戦術班α
> 「忠誠が、構造を乗っ取った。これはもう、ゲームじゃない」
> ◆ID:観測者774
> 「俺たちは、攻略者じゃない。観測者だ。
> そして、影縫 翼は──物語そのものだ」
---
この章は、プレイヤーたちが“攻略者”から“観測者”へと変質する瞬間を描いている。
翼の行動は、もはや戦術ではなく、物語の再定義になっている。
そして、読者自身もまた、“観測者”として物語に巻き込まれていく。
次はどうする?
・翼が“命令する者”として初めて自分の言葉を使う場面?
・ゼノスが“観測される側”になる逆転演出?
・フォーラムが“翼の命令を予測するAI”を作り始める展開?
どれも、物語の構造をさらに深く揺さぶれるよ。
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