二章08話 滅びゆく|朽棺の竜王《キュアイーリム》
二章08話 滅びゆく
[newpage]#01 参戦せしモノ達
「私が、
キーノの顔に、驚愕が広がっていた。
「えぇ、母である私のサポートでね、貴女のタレントは、魔法の複製。ひとつだけ、自分に使われた魔法を、複製することができるという、魔法なの・・・」
「それって・・・」
「母である私のタレントは、相手の魔法を一つ、発動させるモノよ」
母のタレントが、相手の魔法を起動すること・・・どのような魔法だろうと、相手の魔法を自分の魔法として使うことができる。
「つまり、
結果として、インベリア王国は滅び、自分自身の意思と記憶が消滅したが、起動させた結果として、アンネ自身もキーノと一緒に、
キーノは、気付いたように、
「じゃぁ、サトルの所に行けるんだ」
そう言って、笑顔になった。
「でも、来るなって、サトル様は、言ったわよ」
「
「えぇ・・・婿殿のため、ですからね」
そこへ、もう一人、声がかかる。
「そういうことなら、俺も、付き合わせてくれ」
紅眼公だ。かつて侯爵として戦場で戦い、大剣を背負い、強靭な体格は、
[newpage]#02 滅びゆく竜王・・・
最前衛には、大剣を構えた紅眼公が立って、中衛にサトル=モモンガと肩の紅玉から伸びるピンクの触手が、
後衛が、女王アンネと王女キーノ・・・即席のパーティを編成する。
「莫迦な、莫迦な、莫迦な、愚物どもがぁッ」
『クミコさん。奴の
『命を削って、使えるわけね、了解・・・』
HPを削っての攻撃だけど、攻撃の性質は魔法・・・
SoAOGから、<
死にかけの
<
を放って、前衛に立った紅眼公に叩きつける。吹き飛ばされるように、紅眼公の巨体が後ろに跳んで。
「邪魔・・・」
ゆっくりと、
「俺の
<モモンガお兄ぃちゃん、時間だよ>
腕時計から、ぶくぶく茶釜の声で、時間が告げられる。
天空から振り下ろされる、光の束が、
『かっこ良かったよ、サトル』
『え、てへ』
そんな言葉が、戦闘の終焉を、示していた。
[newpage]#03 戦いの終焉・・・
「すまない、キーノ、聞き出せなかった」
「良いんだ、サトル」
飛びつくように、キーノが、
記憶を残している、グラズン・
「お疲れ様ね、婿殿」
そう言って、背を伸ばすようにして、“
「はい。
頭を下げると、アンネ・ファスリス・インベルンが、
「え、えぇぇっ」
離れようとする、
『ちょ、ちょっと、くみこさん、助けてください・・・』
『あらあら、大変ねぇ、サトル君』
アンネと一緒に、ピンクな触手が、
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