亡国の御姫様は、吸血姫でした

Ittoh

一章01話 亡国の御姫様は、吸血姫でしたの前に

#00 はじめる前に①

 書籍「亡国の吸血姫」、アニメ1・2・3・4期に映画「聖王国編」を含め、外伝やを含め、「オーバーロード」のネタバレを含む二次創作となります。気にされる方はブラウザバック、読むのはお控えください。また、著者による、オーバーロードの独自考察+独自展開も加わってます、ご容赦ください。「カッツェ平野の幽霊船 上」「カッツェ平野の幽霊船 下」を手に入れました、読後なので、そちらもネタバレ対象となります。


 少し情報が追加され、書籍等を含めて、ネタバレ等があると思いますので、気にされる方は、ブラウザバックをして、読むのはお控えください。


[newpage]#00 始める前に②


 それでは、本編??・・・となります・・・ブラウザバックしなくて、よろしいですか?


[newpage]#01 プロローグ


 過疎化した“YGGDRASIL”は、リアルの午前零時に、サービスが終了を迎える。DMMO-RPG“YGGDRASIL”用に創り上げた、クミコ=ぶくぶく茶釜の声“風海久美”声優ライブラリは、終焉を迎える。デビューのエ〇ゲとかで使った、声優“風海久美”の声は、今日で終焉を迎えたハズだった。


 何故か、畑だったらしい、荒れ果てた土地に、何時の間にか顕れていた。


『ねぇ、サトル君。Nazarickの表層を出て、花火を打ち上げてた、ハズよね』

『はい。そのハズ・・・』


 私クミコとサトルは、Nazarick表層の壁を越えて、設置していた打ち上げ花火を、最後に楽しんでいたハズで、そのままサービス終了でログアウトのハズが、ログアウトしなかった?


『Nazarickが無いわね』

 周囲は荒地で、Nazarickの周囲を巡る、外壁が無く、入り口も見当たらない。

 周囲に並べていた、花火も消え去っていて、見る影も無い。

<メッセージ・・・><メッセージ・・・><メッセージ・・・>

(チャットも、GMコールもダメね)

 ヘルヘイムとは異なる、星々の輝きが、天空いっぱいに広がっていて、月まで夜空に浮かんでいた。


「どういうことだぁッ」

 サトルが叫ぶ。

『四時起きだったよね』

『え、はい。どうしよぉ・・・』

(リアルねぇ・・・星々の配置、月の大きさ、第六階層と違うわね)

 細かい星々が大河のように流れて、明るい星、暗い星と、無数に煌めいて、天空を飾っているというのは、第六階層と同じだ。ただ、星の配置が異なり、第六階層の月はもっと小さかった。

 第九階層の360度全天モニターを使って、ブループラネットが、第六階層の夜空について説明してくれていた。


 荒地に見えるけど、草々の中に、麦っぽい何かが生えている。

 触手を伸ばして、麦を掴み、引っこ抜くと、土も一緒にくっついてきて、ニョロニョロと蠢く何かが、落ちていって土に潜ろうと蠢いていた。触手に取り込むようにして捕食すると、土には微生物が多く棲息し、植物の生長しやすい土壌だ。

(ほんとに麦みたいね、遺伝子の整合率は98%、土はじゃりじゃりって感じで、麦の方は、成長中で苦いかな・・・苦い??)


 電脳法で、DMMO-システムに、味覚と嗅覚は、接続を許可されていない。

『サトル君、味がある』

『匂いもありますね、これは・・・』

 匂い・・・これって、遥か昔のトイレね・・・周囲には、粘体スライムが、かなりの数が住み着いているようだった。匂いは、大きく掘られた穴に、粘体スライムが住み着いていて、増殖した粘体スライムが溢れ出た感じだ。

(肥溜め・・・空っぽってことは、かなり時間が経過しているわね)

 粘体スライムを捕まえると、肥料生産用に、飼育されていた個体だった。紅玉から溢れるように、ピンクの粘体スライムを地に落として、分体でも周囲を確認する。

(分体の知覚情報は、共有できる、Nazarickの分体は遠いかな、繋がっているけど、知覚共有できない・・・)

『匂いは嫌ね、離れようか』

『はい』

 <飛行Fly>で上昇すると、都市・・・都市だった遺跡・・・廃都市が、月明かりに浮かび上がる。眼下に広がる荒地、山側を背景にして、真っ暗な闇に、王城が聳えて、周囲に市街地が広がって、城壁に囲まれていた。命の気配は無く、城壁の上や周囲に、アンデッドが徘徊する、廃都市のような雰囲気で広がっていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る