『貴方と3人目を作るの?1人目?…11人目?!』

@take-radio

第1話

「”街”では、まだ貴方を見かけると涙が滲んじゃうんだよね。」


8月の朝日が差し込むカーテンの隙間。


「”その他”とか”離島”での貴方は、私を愛したいって気持ちを持ってくれているんだね。」


彼の贈り物の文章達に話し掛けてみる。

単なるスマホに映し出された文字の羅列に過ぎないけど、微かに応えてくれている様にも思えた。


「寂しかった。」


「愛したい。私も。」


「愛し合いたい。ひとつにして、」


「ひとつにして、欲しい。してください…♡」


「逢いにきちゃうの、知ってるんでしょ?」


「男は貴方で女は私から、できてるって…。知ってるんでしょ?」


「今度、逢えたら作ろうね。いっぱいシたい、な。」


口に出した文章をスマホに落とし込んでみる。

ちょっと笑顔になった。

心に溜め込んでいた気持ちを形にすると、なんだかすっきりした。


8月の夏休み。今日も炎天下でスイカでも買い出しに行こうかな♫


今夜くらいは、いい夢が見られますように。

私も貴方も。

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