第2話
生まれた時にはもうすでに3人家族で、父はいなかった。
母と4つ上の兄、そして私の3人家族。
母は毎日仕事をし、私たちの生活を養ってくれていた。
母に代わり私の世話をしていたのが兄の羽流(はる)だった。
小学校の時からの記憶は特にはっきりとしている。
登校も下校も一緒で、家でもずっと一緒だった。
私が6年生になる頃にはもう兄は高校生で、とても遠い存在になっていた。
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