エピローグ
若い日の午後の夢
「初めて二人で岩手に行ったときのこと、憶えてるよね」
「もちろん。あのときの海も、こんな感じだったよね」
「うんうん。あれって結構、大胆だったと思わない?」
「ほんとにね」
「ま、若気の至りってやつだよね。あのときは焦ってたのかも」
「ちょっと、老けたようなこと言わないでよ」
「でも老けたのは事実」
「なぎとは違って、私はまだまだ若者ですぅ」
「じゃあ来年にはみおもおばさんになるってことね」
「ふん」
「そういえば、昨日の夜、柚希から連絡来てたんだ」
「へぇ、懐かしい名前」
「ほんと、久しぶりだったからびっくりしたけど」
「なんて言ってた?」
「なんかね、今は札幌にいるらしいよ」
「ふーん」
「久しぶりに会いたいね」
「札幌ならさ、帰り道に寄れるんじゃない?」
「たしかに。じゃあ、連絡しとこう。お土産も買ってかないとね」
「うん。よし、そろそろ行こうか」
訳あり少女のネガフィルム 枯木 @koboku
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます