第8話 女子高生の調査︰魚鱗疾患
(以下は、2014年9月18日に、とある匿名掲示板の書き込みをまとめたブログ記事である)
鈴が丘市の、すず皮フ科クリニックっていうところで体験したんですけど。
私は今年、こっちの大学進学に合わせて初めて鈴が丘市に引っ越したんです。で、皮フ科に罹ろうと思って、ネットで一番高評価のところで診てもらおうと思って、その皮フ科に予約したんです。
腕の皮膚がカサカサになったんです。ケロイドみたいに薄皮が張って、ポロポロと白い皮が捲れるんです。3日放置したら皮膚が青みがかって、これはマズイぞ、ということで。
で、その皮フ科は電話対応は良いし、最近改装して綺麗になったから期待してました。実際、建物は綺麗だし受付の対応はバツグンでした。
でも変だなって思ったんですよ。
まあ、その皮フ科が色々変だったんですけど。
入り口の目の前が受付で、右側に待合室があって診察室があるんです。診察室は2つ横並びで、1番か2番の診察室に案内されるんですけど、その日は結構混んでて。
皮フ科の患者さんでも、腕とか顔とかに包帯巻いてる人が多いんだなあって思いました。
順番が呼ばれるんですけど、みんな2番診察室に呼ばれるんです。
そこまでは、まだ良いですよ。だって、ドクターが違うとか検査内容が違うとかありますから。
でも、時間が経っても2番診察室から誰も戻ってこないんです。私は1時間待ったんですけど、誰も診察室から出てこない。
不思議でしょ。診察室が満杯になるじゃないか、って。どんな診察室なんだろうって思いません?
まあ、世の中には有名人とか芸能人用――顔がバレちゃまずい患者が行く病院や産婦人科があるじゃないですか。それかなって思うんですけど、でもネットでは星4.5だし一般ユーザーの口コミがあるし場所も出てるから、そんな病院じゃない筈なんです。
もしかしたら、包帯を巻いてるとか関係あるかも。だって、私は包帯してないから1番診察室に呼ばれたのかもしれません。
入ってみれば、まあ普通の診察室です。
ドクターは綺麗で、髪をお団子にまとめた女医さんでした。
普通の問診をされて、あー貴方は外から引っ越してきた方ですか。最近多いんですよね、貴方みたいな人。薬を出しておきましょうか、ってめっちゃ効率良く診察されて。パパッと終わりました。
魚鱗疾患でした。初めて聞く病気です。青いかさぶたみたいなものができる病気で、どんどん広がるらしいです。皮膚病の一種だそうで、ガンとかじゃないんだとか。死ぬかというと確率は低いですけど、まれに全身がそうなったら死ぬらしいです。
診察が終わったら、入ってきた方から出て待合室に戻りました。薬局で薬を処方してもらいました。
私が帰る時も、待合室は混んでたんですけどやっぱり2番診察室に入っていきます。その時ちらっと見たんです。
その患者、顔の半分に包帯を巻いた人でした。
包帯の隙間から見えたのが、顔の半分を覆う青黒い皮膚――だったような気がします。ベタベタしていてヌメリがある感じです。
かさぶたみたいに乾いてなくて、湿っているみたいでした。
魚の鱗みたいで、とても鳥肌が立ちました。
私が体験した奇妙な出来事でした。
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