03辛いは辛い<ツライハカライ・カライハツライ>の巻-02

-ツーツーツー-

居たよ。隣のエリアのN街のラウンジに居るって。

けど今日はもう構わない方がいいかも。

ベス:

まじ?警察みたい!なんで?はやっw

ヒロミ:

あっしもこの街、長いしね、まぁいろいろとネットワークもあるわさw

Oちゃんが、あぁみえて律儀だからなぁ。

馴染みのお店は繋がるようにしてくれてる。

てか、あの人って、1回行って無理なところは絶対行かないしw

あんま浮気せずに遊んでくれてるw

定宿でも基本、同じ部屋だしね。

だからフロントに連絡しても、あっしからの電話なら

部屋に居るか居ないかは教えるように言ってくれてるみたいよ。

ベス:

なんか・・慎重なんだか・・大雑把なのか・・

ヒロミ:

それがOちゃんじゃんかw

あ、なんか向こうで寿司頼んでこっちに出前手配したってさ、

みんなで食ってくれってw

まぁ、これだけ証拠の残して消えてるって事は、

ベスちんを責めてるとかじゃなくて、なんか別な・・的な感じかもね。

のんさん:

しかし、”一生、許さん!”ってのも気になるなぁ・・

Oちゃんなら”許した覚えないけど?”って言いそうじゃない?、昔の話なら・・

マスター:

あぁ、Oさんって言葉の語尾とか意識されますもんねぇ・。

って事は、改めて?それとも今そう思った?

ベス:

でも今って・・ベスしか話してないし・・

言っといてって言えるわけないけど・・

ヒロミ:

ん~、誰目線で話してるかわかんない時あるしねOちゃんって・・

これ以上、考えてもわからんw

対象者はベスちんじゃないってのは確定っしょw


カランカラ~ン♪


マスター:

寿司届きましたけど、大きな桶と・・普通の桶・・・。

これってどういう?

ヒロミ:

普通の桶のラップにBって書いてるwこれベスちんのだわ!

大きい桶には、H,N,M,だし、あっしとのんさんとマスターでしょ。

ベスちんが遠慮すると思って桶わけてくれたんじゃね?

やっぱ愛されてんじゃんw

マスター:

それとこれ・・出前伝票に何かメッセージ的な?

のんさん:

ん?見せて・えっと”つらいはつらい”だって・・

ヒロミ:

はぁ?、ちょっと見せてみって!

ルビ打ってんじゃんかwよく見ろパゲ!

相変わらず癖の強いカタカナだな・・えと、

”ツライハカライ・カライハツライ”

だって・・イミフ・・・w

とりま食べよw


- 一同、いただきま~す ―

ベス:

ひぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!み・みじゅ・

みじゅ・・わしゃ・・び・・・まぐりょ・・

ヒロミ:

何語それ?w

のんさん:

ん・ベスくんの桶の寿司って・・

シャリよりサビの方が多いてかサビだけじゃん・・・

ヒロミ:

うははw罰ゲームw

ベス:

もう師匠だ~い嫌い!い~だ!

ヒロミ:

ベスちん、あっしの食べなwあっしは、それ食べるわw

ベス:

でも姉さん、これってほんとにワサビ・・・

ヒロミ:

マスター、日本酒さ、30秒くらいレンジでチンってしてよ!

マスター:

あいよ~!

ヒロミ:

ベスちん、ほらこっちで食べなwあっしは、

刺身として肴(あて)てにすっからw

お寿司行ってもにぎり食べずに刺身メインだしねw

のんさん:

だよな~wシャリ食わないのに、その腹ってww

ヒロミ:

ん?何?なんか言った?ねぇ、もっかい言ってみ?ん?

のんさん:

前回、Oちゃんが一緒の事を言った時は笑ってたじゃんかw

ヒロミ:

は?何?、人のせいのする?ほう・・・

のんさん:(立ち上がってドアの方を見て)

Oちゃん・・・かんば~~~っく!

ヒロミ:

後ろから額が見えるようになったねぇ・・前か後かわからんww

ベス:

ぶひゃw鼻でたw姉さんそれ、あかん奴w

のんさん:

べ・ベス君・・こ・この事は社内では厳禁ですよ・・。

ベス:

こわっ・・パワハラ上司参上・・

ヒロミ:

ねぇ、のんさ~ん、一緒に食べよwほらっw

のんさん:

う・うん・・。てか、ここの寿司ネタいいねw

ベス:

変わり身はやっ!

のんさん:

しっかしOちゃんって、どこまで見透かしてるんだろうね・・いつも。

ベス:

見透かす?

のんさん:

そうとしか思えない、この罰ゲームのわさび寿司もさ、

ヒロミが刺身して食べてくれるって前提な気がする。

ベス:

え・まじ?

ヒロミ:

だねぇ、Oちゃんって食べ物粗末にするの嫌がるしw

”B”って書く事で、ベスちんに最初は食べさせて、罰が終わったら

あっしがこれを肴にするって見越してるな・・。

だって、大きい桶は、巻きと軍艦も入った盛り合わせで、

こっちの桶は、”にぎり”だけだし、どれもあっしの好きなネタだしね。

だから・・にぎりの桶にしては、バランスが妙だもんw

ベス:

師匠って・・。ここからN街に移動する

10分でこのストーリー考えてたのかな・・。

のんさん:

こんなネタ、常に考えてるって、シチュエーションないだろうし・・

マスター:

トリックスターって感じっすか?

のんさん:

だなぁ、ん~、ここまでするって・・変な話だけどさ、

結構、散財だよこれって・・。

ヒロミ:

それだけベスちんの面倒をちゃんと見てくれって

メッセージなんじゃね?

ベス:

野村GMと同じ意見です・・。ここまでしてもらうって・・

嬉しいけど・・気分を害させたのベスだし・・

ヒロミ:

まぁ、明日にでも電話しとくけど。

何となくだけどね、気分を害させたってのはベスちんかもだけど、

この対応は怒りじゃないでしょ、だって、あの出前伝票の呪文みたいなの?

あんな事、絶対しないだろうしね、Oちゃんブチ切れてたら。

ベス:

なんだろ・・憤り的な?かな・・。

マスター:

あぁ、あの、ほら、取締役さんだっけ?

矛先ってその取締役さんなんじゃない?

のんさん:

でも取締役はココに居ないしなぁ・・。

浅やんに電話してみるかな・・

ヒロミ:

まぁた叱られるぞwwあぁ、でもなぁ浅やんなら

Oちゃんの行動パターンを解明するかもだなぁw

ベス:

そこまでしたら流石に・・

ヒロミ:

ちょい待った!

のんさん:

え?どう・

ヒロミ:

うっさいパゲ!黙ってれ!考え中!

のんさん:

ヒャン・・

ヒロミ:

ワンチャン、今、浅やんと一緒かも・・

ってことは・・

もうじき浅やんだけが事情を聴いてココに来る予感・・

のんさん:

それ、出来過ぎだってwないないw

ヒロミ:

今日は冴えてるしwもし浅やん来たらどうする?のんさん・・

ベス:

姉さん・・なんだか預言者に見えてきた・・w

ヒロミ:

ちょ、水晶ない?wwってかベスちん、おいしい?

ベス:

うん。美味しいw師匠に感謝って叱られるね・・

のんさん:

もし浅やんココに来たら、Vでモエ・エ・シャンドンのロゼおろしたるw

あと、Oちゃん用のジャックのキープも追加でwww


カランカラ~ン♪


のんさん:

うぞん!

マスター:

いらっしゃ~い!こっちでいいですかぁ~

のんさん:

はぁはぁ・・常連さんか・・

ヒロミ:

びびってんじゃんw

ベス:

野村GM、飛び上がってましたよww

マスター:

ごめんなさい、あちら、お連れさん来店待ちみたいなので

ちょっと対応します。ごちそうさまでした。

ヒロミ:

あいよ~、くっちゃうからなww

のんさん:

この勝負って、有効時間、あと何分?ってかもし来なかったら

ヒロミは何してくれるだ?

ヒロミ:

はぁ?ベスちゃんの上司って怖いよね~、

自分から勝手に言い出しといて・・。

あっしはそんな事いってないのにねぇ、怖いわぁ。

のんさんってそんな人って思わなかったわぁ、

ちょっと付き合い方改めようかな・・

ベス:

ですよねぇ。姉さんは来る予感がって言っただけだしねw

のんさん:

へん!いいけどさw、

問題無いwそんな了見の狭いのんさんじゃないっての!

ヒロミ:

を!了見と額は比例するってかぁwかんぱ~いw


カランカラ~ン♪


のんさん:

ヒィ!

マスター:

あ、いらっしゃい!お連れ様こちらで・・

あっ、はいw、どうも~

のんさん:

はぁはぁ、い・いくらなんでも浅やん来るわけないか・・・

焦った・・

浅やん:

ん?自分、来たらまずかったかな?

ヒロミ:

うえぇぇぇい!モエ・シャン・ロゼきた~~~~!

ベス:

こわい・・まじ怖い・・

のんさん:

まじか・まじか・なんでや・まじか・・

浅やん:

みんなお疲れ~、のんさんどうしちゃった?

ヒロミ:

―経緯説明-

のんさん:

-意気消沈-

ベス:

-野村を見ないように大人しく寿司をほうばる-

浅やん:

ベスちゃん、Oちゃんがさ、ベスちゃんに、”気にしないでくれ、ごめん”

って言ってたよ。

今回、その伝書鳩wOちゃんは今、宿に戻ったよ。

でも何か少し様子おかしかったな・・。

詳しくは聞いてないけどね。

ヒロミ:

ん?どのタイミングで合流?

浅やん:

あぁ、自分はK街で軽い接待があってね、

相手が若い方だしね、食事は同席して、後はうちの若いのに任せて

自分は、ラウンジで行ったらOちゃん居てさ

なんか寿司とか注文してて、こっちに気が付いたら

浅やん悪い頼むって!で、タクシーでこっちに来て、

車で何となく話が聞いたけど、要領を得ない状況で・・良くわかないな・・。

なんか、古い話を自分が忘れたった言ったにもかかわらず、

ベスちゃんに根掘り葉掘り教えた人が取締役で?

なんか、何で人の気持ち理解できない奴ばっかなんだ世の中は!

って嘆いてた・・。何のクエストこれ?

ベス:

えっと・・要約しますと・・

・取締役の前職E金属とその顧客M社チーム対師匠の勤務する会社P工業

・内容は材料の補償問題

・問題定義したのは勿論師匠

・P工業もM社は既存顧客、でもこの問題の材料はM社がP社に有償支給していた

・その材料が不具合材だった事から保証問題に・・。

・P金属はM金属にかけあって、不具合材でないと主張するように企てた

・その時の話し合いに参加したのがM金属の頃のうちの取締役で・・

・前半はうまく話を通したつもりだった取締役・・

・師匠が場を完全に制したっていうか、あの論法で、内容は完全に正論・・・

・結果的に師匠はその場でヒールを演じて交渉じゃなく製鋼の原理原則で制圧 

P社の立場と損害は無くなった。

・その後、師匠に飲みの席で同席となった取締役が、凄いですね?って話しかけるも

師匠は、忘れたって、いつもの飄々として態度だった

・取締役は、その件と、その後の師匠の態度にリスペクトっていうか・・

・あったらちゃんと謝罪っていうかお礼って言うか・・挨拶したいみたいだった・・

ヒロミ:

ややこしい・・全くわからん‥

のんさん:

まじそれ?Oちゃん、前職とはいえあの取締役を黙らせた感じ?

ベス:

完敗って言ってられましたよ。

勝った話しだし・・・

浅やん:

ベスちゃん、理解できたかもだよ。

その出来事ってさ、Oちゃんの務める会社からすれば、

材料メーカーって信頼の対象なんだろうね。特殊な加工メーカーだしね。

信頼が無いと付き合いなんて出来ないんだよ。

場合によっては設備が破損する可能性もあるしね。

ベス:

あ、なんか落としどころの話の時に、破損した金型費用は貸しておくって

言ったとか

浅やん:

それOちゃんらしいね。でね、M社って、OちゃんとこもE金属にっとても

顧客な訳でしょ?

いくら支給材だからってM金属は材料メーカーだし、一定の信頼を持っていた、

そこがM社と手を組んで自社を罠にかけに来た、Oちゃんからしたら・・

”完全に裏切り行為”をされたって事でしょ?

そりゃ、その場の話は理詰めで、原理原則で逃げ場が無いほど追い込んだと

思うけどねw自分の知る、彼ならね。

法的に問題にならない脅しも使ったかもだね。型にはめるっていうか・・。

ベス:

あ、顧問弁護士さんとか研究所に録音データを送るような事はしたとか・・。

浅やん:

やっぱ、仕込んでたんだな、合法的にw

多分、Oちゃんからすれば、勝ち負けじゃなくて、うん、

金銭でも無くて、裏切りへの報復処置だったんでしょ。

でも、その後に忘れたって言ったんでしょ?

それって、お互い雇われ人だから会社を守るって部分を落としどころに

もういいやってすっぱり気持ち切り替えたって事だろうね。

あと、忘れたって言ったのは、

”二度とその話をするな!”

って強烈なメッセージだったのかもだねぇ。

ヒロミ:

二度とするな!話をベスちんに語った取締役って・・

Oちゃん舐めてる?こわっw知らにゃいよw

ベス:

多分、そういうのじゃなくて、庇うつもりじゃないけど・・

そこは・・ベスが師匠の話題をしちゃって・・

のんさん:

あぁ・・うむ・・。

浅やん:

ベスちゃんさ、Oちゃんココを出る時ってどんなだった?

ベス:

なんか、悲しそうな・・

浅やん:

そっかぁ、だったら全部辻褄あったね。

二度と思い出したくない話を大事なベスちゃんから出された、

二度とするなって思いが通じて無かった、

この話がのんさんからだったら反応は変わってだろうけどね。

でこ叩かれて終わったかもだけど、ベスちゃんからだったのが

持って行きようの無い感情だったんだと思う・・。

って感じかな?どう?

ベス:

恐らく、そうだと・・

浅井GM、ベスはこれからどうしたらいいんでしょうか?

ヒロミ:

ん?そこのホテルの612にいるぞw

ハニートラップ仕掛けてみw

間違いなく門前払いされるけどw

ベス:

もう姉さんってば・・。

ベスさぁ・・勝手に師匠って呼ばせてもらって、

なのにいつも色々助けてもらって・・

で、こっちが勝手に距離感縮めて・・

なんか、ベスの身勝手で師匠に嫌な思いとかしんどい思いばっかさせて・・。

ヒロミ:

ベスち~ん、泣かんくていいよ~。

もし嫌だったら、Oちゃんは絶対にベスちんと遭遇しない行動とるから。

そこは考えんでいい。間違いない。

浅やん:

自分もそう思う。

多分、今夜ってOちゃん無茶苦茶、散財してるだろw

ラウンジの支払い、自分のもしてくれたし、

多分、Oちゃん的にはベスちゃんにちゃんと伝えれない分、

お金ってものに置き換えたのかもだねぇw

これってサンクスコスト効果ってんだっけ?

ヒロミ:

あぁモエ・シャン・ロゼとOちゃんのジャックはのんさんが勝手に注文入れたんだから

自分でケジメつけなよw

のんさん:

ひえぇぇ。多分、俺が一番散財・・・・。べ・ベス君・・こ・これは?

逆サンクスコスト効果かな・・。

ベス:

知らん・・逆サンクスコスト効果・・・?作られても・・そんな効果・・・勝手に・・

浅やん:

まぁ、ベスちゃん、Oちゃんってさあれで、ほら何て言うかw

彼、誇り高い異端者だからw問題無いと思うよ、明日くらいに普通に

おはようございます!ってメールしてごらん、

”ん?おはよ”って返信くるはずだし。

ヒロミ:

それ、言えてる~w、Oちゃんのフラストレーションの消化速度っぱねぇしw

ベス:

そうします・・。

ヒロミ:

ベスちんが、普通にしてないとOちゃん、ベスちんの前から居なくなるかもよw

居心地がいいだよきっと、ベスちんの事がさw

ヒロミ:

さて、そろそろVに移動すっぞw

のんさん:

Oちゃ~ん、カムバァァァック!

ヒロミ:

あぁ、もう、うっせわ!w浅やん、空手チョップ!

浅やん:

よっしゃ~!

-こんな日常・・これがベスの普通の日常・・でも取締役になんて報告しよう・・-

辛いは辛い<ツライハカライ・カライハツライ>の巻-おしまい

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