酔狂雑録

@bunwa

第1話 「色褪せない野望」

●原曲…色褪せない瞬間


この替え歌は、長きに渡る権力闘争を勝ち抜き、遂に簒奪まであと一歩という所まで迫りながら、図らずも病に倒れ死の床に就いた東晋末の野心家・桓温の想いをテーマに、その生涯や言葉を絡めつつ作成したものになります。


もう遥か昔、原曲が「今月の新曲」として当時聞いていたラジオで流れた際、天啓の様に閃いたのが端緒という、私が考えた歴史系替え歌の中でも最古の部類に属するものになるかと思います。CDを手に入れて、エンドレス再生しながら第一稿を書き上げた事も何となく記憶に…

その後も、当時持っていたホームページに載せる際、紙芝居的動画を作る際など、折に触れ何度となく全面的に見直して手を入れた事もあり、テーマ自体も相まって思い入れは相当強い作品と言えます。

なお、細かい言い回しなどで第一稿とは変わっている部分もそれなりにあるのですが、作品の「骨子」そのものは変わっていないかと。


自分では精一杯彼の執念と妄念を思いつつ練り上げたつもりなのですが… 一度桓温氏好きの方の感想でも聞いてみたいものです。




<歌詞>

今も胸を埋め尽くす情念  燃え尽きる我が命

百世芳を流すと   遥か夢を見てた



「お久しゅう お加減 如何です?」

貼り付けた笑顔に 白々し言



王手かけた時  不意に潰えた夢 

今更何が出来よう  閉じ込めた言葉



※もしも時間が戻せるなら  名分なんかいらぬ

 例え腐臭たりとても  名刻むのに

 今も胸を埋め尽くす情念  燻りて身を焦がす

 果て無き野望抱いて  走り抜けた時節




洛陽で見上げた  夕暮れと

民草の歓呼も  覚えてる、だが…


功と権重ね やっと見えたも刹那

畢生野望は今や  果たしえぬ妄執


 

時が無常に流れる中で  それではと暇乞うて

勅使は表を伏せて  邸去った

今は胸を埋め尽くす妄念  抱きしめ黄泉路つこう

わが身を支えてくれた  色褪せない野望



今も胸を埋め尽くす情念  燃え尽きる我が命

百世芳を流すと   遥か夢を


※繰り返し

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