日常の中ボスたちに告ぐ

春夜如夢

第1話

 よし見せてくれ実際にお手本を 鞄ひとつで放り出すから  


 空耳か眩惑魔法の類かな 上級呪術だ

 職場からTEL


 どちらかな唱えた呪文その真意

「あなたが頼り」「あなた方より」


 魔窟でも迷宮でもない会議室 震えてなるか中ボスどもに


 得意技また使ったな卑怯だぞ 見切り発車と丸投げの技 


 備忘録 巻物並みの厚みだな 「聞いてない」妙な呪文を使われぬよう


 戦友どうりょうと上司の攻略話し合う 食堂の窓が一番眩し


 俺たちの使える武器はひとつだけ 法令遵守で勝てるもんか


 保身とか防具にもならんの着けて 重たくなって動けんのだろ?


 労働をなぜに例えた冒険と 思い込むにも ときめき足らぬ






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日常の中ボスたちに告ぐ 春夜如夢 @haruno-yono

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