シスプラ -未来を紡ぐ宝石-
月咲 望乃
第1話 〈 邂逅の森 〉
私は、今日!夢に見た瀬善大学の受験日。よし、一生懸命受験に向けて、遮二無二勉強した!後悔することはない。覚悟を決めて試験会場に入り、座った。
「あ、あれ?嘘でしょ。」
私はこんな大事な日に消しゴムを忘れてしまったのか。え、今までの努力が、いや、周りの人に借りれたりするかもしれな…
みんな必死に復習とかしてる。じゃあ、共に今日まで頑張ってきた幼なじみのゆいは…
いつも明るい声で、
「りの!今日も一緒に勉強頑張ろう!」
と言ってくれて、共に頑張ってきたからこそ知ってるゆいの真剣さを感じ取ってきた。
え、いや、そんな話しかけられる雰囲気じゃない。いや、本当は私も復習をしている頃なんだがね。声を掛けても届いてない。それほど必死なのだ、みんな。いや、分かってるけど…流石にやばい。そのまま受験し、自分が想像していた通り、落ちていた。私の番号はなかった。
「な、なんで、私今まで頑張ったのに。」
これは消しゴムのせいだ。きっとそうだ。時が経つ度に事実が頭によぎる。実力不足が一番の原因だと。正直、晦渋な問題が多かった。ずっと、ずっと後悔した。夢の大学生活が待っていると思ったのに…
「 ─ 未来を見たい。 ─ 」
誰しもが一度は思ったことがあるのではないだろうか。私は今、この瞬間強く思ったのだった。もし、今の私が過去の私にこの事を伝えれたなら。実力不足と伝えれたなら。すこしは変わったかもしれない。そんなどうしようも無いようなことを考えてしまうのであった。
なんだ。これは、夢、?なのか?いや、そうじゃないと目の前にいる天使のような生物がいる理由にならないか。この天使らしき生物はみんなが想像するような静かな森の中にいて、地面に浮いてて、天使の輪のようなものが頭についてる私達がイメージするものと同じような見た目だった。そして、これまでに見たことがないほど顔がおっとりしており、優しい雰囲気のある生物だった。私もこんな人になりたかったとすこし憧れを抱いてしまうほどに。人見知りだが、こんなに優しい雰囲気のある生物だったため、もう思いきって聞いてみた。
「あんた、だれ?」
そうすると、天使のような生物は一回転して、「私はこの穏静の森の天使よ。わたくしの名前は、エヴァ・ニナーノと言うの。よろしく。」
天使と会話出来ている事におどおどしながら、私も人見知りながら、
「よろしく。」
とすこし小さめの声で言った。だけどなんか、あの天使の名前すこし引っかかる。何故なんだろうか。長いからかな?よしっ!呼びやすいように考えよう。
「ニナーノ!私今日からそう呼ぶわ!」
「分かったわ。よろしくね、りの。」
えっ!なんで私の名前知ってるのか知りたいが、そんなの聞く暇もなく、ニナーノが手を伸ばしてきたので、握手を交わした。
「で、なんか私に用でもあるの?」
なんで自分が夢っぽいとこで天使にあっているんだろうと思ったので聞いてみた。すると、
「りの。私さ叶えて欲しいお願いがあるの。」
「なに?別に私じゃなくてもいいんじゃない?」
「いや、りのじゃないと駄目なの。」
すこししつこいなと思った。
「もし、手伝ってくれたら…」
「くれたら?」
「シスプラっていう宝石をあげるわ。」
「なにそれ?いや、要らない。」
「私のお願いを叶えてくれたら、その報酬として、シスプラがりのの前に現れるの。」
「別に集めたところで…」
「いやっ!シスプラを集めたら、りのに特別な権利が与えられるの。」
「特別な権利ってなんなの?」
「それはお願いを叶えてからじゃないと言えなくなってるの。」
「ほんと?」
「これは、天使の掟なの。」
「…なら1回だけね!1回やってあげるわ。」
こんな機会滅多にないので1回やってみることにした。
次回─
第2話 〈 試練へ歩み出す 〉
シスプラ -未来を紡ぐ宝石- 月咲 望乃 @mino_tsukisaki
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