November Rain
ゆうが
第1話
序文
僕は13歳(正確にいうと12歳だが気分は13だった)で、ガードレールに寄っかかりながら真っ暗な空を見上げた。
「どこみてるの」
暗くてよく見えないけれど友人が僕の目を凝視しているのが伝わってくる。
「いや月、満月綺麗だなって」
「ほんとだ。ね、来年も来ようよ」
「もちろん」
2人ともこれからずっと毎年同じ日に会うことを信じて疑わなかった。
春風が吹いた。たいして寒くもないのに、彼女の手をまるで冷たくなったカイロを温めようとするかのように握った。
約束は守られなかった。
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