【詩】「ひと時の自由」
Monologue of Freedom
初代はこの木の根元にうずくまっていたらしい。
そんな惨めったらしいこと、私はしない。
登る。
天辺まで登る。
空が少し近くなる
鳥に手が届きそうになる
どちらも、気のせいだ
届かない
どうにもならない。
どうにかなったのは、根をおろしたほうで。
私は宙ぶらりんだ。
どうにもなれない。
それでも、下を向いたら腐りそうで
風を感じたくて、今日も登る
誰にも見つからないように
誰かにだけ見つかるように
どうか、晴れますように
陽の光と空の青を願い
この木とうたう
泣かないように
怒らないように
笑い飛ばすように
鳥になれますように
「天辺で歌う、地上の鳥」へ
小鳥が聞いた
恋してるの?
五月蝿い小鳥だ
「さあね、空に訊いたの?」
それでも、これは恋じゃない
それなら、これは愛じゃない
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