第八回 INCUBUS

 なんだかんだで第八回です。

 前回までは上手い具合にネタがつながって行って、予定外にサクサクと書き上げることができました。

 ……誰? サクサクと言うわりにゃ、更新したのはタイムリミット間際だったよね、なんていってるのは?

 しかたないでしょ。

 手は進んだけど、比例して文章量も増えちまって、その分時間かかっちゃったのよ。

 

 こうやって枕で文字数稼いでるけど、肝心の本編用のネタが浮かパない。

 前作までの流れでいい汗かき切った感があるんですよ、やり切ったみたいな?

 んなもんで、一気に書く気持ちを失っちゃってんの。

 まずいですよこれは。

 

 ほらほらこうやってグダグダやってる間にも時間は消費されて、いたずらに無駄に文章だけが重ねられていく。

 あと二百文字も書けば、当日分ノルマもクリアできるぞ。

 悪魔のささやきが、実に蠱惑的だ。

 もうこのまま、真っ逆さまに落ちてデザイア♪


 ……あくまのささやき……こわくてき……よくぼう……。

 ピン、ときた!

 

 昨日、カッシング博士やキャプテンクロノス振り返ってた時に思い出したアレのことをかこう。そうしよう。

 以下本編。


 

 二十代の頃、割とまじめな『宇宙船(朝日ソノラマ 刊)』読者でした。

 90年代に入るか入った後だったかに、『宇宙船』が別冊を出したんですよ。

 当時はまだ元気だったレンタルビデオに合わせて、レンタルソフト化されている作品のカタログみたいなやつを。

 これのなにが凄かったかというと、有名どころはもちろんだけど、『宇宙船』読者が喜びそうな、知る人ぞ知るみたいなマイナー作品も並べられていたってことなんですわ。

 

 もうね、飛びつきましたわよ。

 休みの前夜にチェーン店から個人店、近場のレンタルショップを覗いて、くだんの本に載っていた作品を探しまくりました。

 名作と呼ばれるものから迷作まで、いろいろと見ていました。


 で、その本に小説から映像化された作品を扱ってたページがありまして、当時まだ公開される前の『羊たちの沈黙』なんかが紹介されていたりで、トマス・ハリスやジャック・ケッチャムといったホラー寄りのサスペンス作家さん原作作品がいくつか上がっていたのですよ。


 で、そのなかにがありました。

 原作レイ・ラッセルの『インキュバス』

 その淫靡なタイトルと、短い粗筋を読んだだけでなにかゾクゾクと来るものがありまして、これは観てみたいなと強く思った次第。

 ただ、元々がテレフィーチャで、しかもそんなに好評だった訳でもなさそうで、レンタルできるのならどんなD級Z級な作品でも仕入れていたソフトメーカーもしふるようなタイプで、おまけに地方都市ではなかなかに回ってきそうにもなかった。


 でまぁ、ほぼ諦めて過ごしていたら、原作本の方を先に見つけてしまい購入。

 分厚い本をなかなか読み進められずにいたら、いつの間にかショップにあったじゃないですか。

 案の定というか、あまり借りられてはないらしくて、いつ見に行っても残っているので、ラッキーとほくそ笑んでました。

 とは言え、回転がない商品は淘汰されるのがオチ。

 油断してたら危ないなと、原作読み切る前にレンタル。意気揚々と鑑賞しました。


 結果――う~ん。

 

 いや、元々そんなに出来がいいとはレビューされてなかったんですよ。

 でもね、短い紹介文は観る期待値上げるには充分だった訳で、こっちがかつてにハードル上げていただけで……。

 んで、原作読み終えてから、また改めて借りました。

 あー、これは原作の圧勝。

 映像の方もいいムードは出していたんだけど、これは頭の中でいろいろ想像できてしまう原作小説に軍配が上がりますわ。

 

 実際、原作の犯人は映像にしづらかっただろうってのが、楽々想像できた。

 どんな犯人なのかは、一応ミステリーなので公言は避けます。

 ……つか、この原作どういうジャンルにすればいいんだろ?

 犯人当ての要素もあるのでミステリーには間違いない。けど、状況とかが純粋なミステリーとは言いづらい。

 ハッキリしたホラー風味もありますし、うーんなんなんだろ?

 

 まぁ、こんな一筋縄じゃ行かないところも、私が惹かれた一因でもありますね。

 

 VHSテープのレンタルショップがことごとくつぶれ、国内版DVDもないだろうと思いつつ、なんとなく検索した結果、なんとタイトルこそ違うが字幕版でAmazon Ⅴideoにありました(驚嘆)

 しかも会員だから、Prime特典で見れる!(爆)

 今日はもう無理ですが、今度時間あるときにでも見てみよう。

 たぶん三十年ぶりくらいの再会だ。

 その時を楽しみにしつつ、今日はこれまで。


 ではまた次回。

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