マリオネット物語

暁斗

田舎の街で暮らしていた老人はあるときふと思い出した。

昔、若くして亡くなってしまった友の言葉。

「いつか色々な世界を見てみたいな。でも俺はこんな体だから旅に行くことすらできない。元気で活発で誰とでも仲良くなれるお前ならできると思うんだ。いつか、思い出した時でいいから行って写真を撮ってきてくれないか。俺が生きていなかったら墓にでも持ってきてくれ。」

すっかり忘れてしまっていた。

思い出したのだし、せっかくだから行ってみよう。

老人は旅人を名乗り、世界旅行を始めた。

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