好きになって、ごめん

東雲レイ

プロローグ

ザーッと降ってきた雨。


……ゲリラ豪雨、ってやつか?

僕も早く、屋根のあるところに移動しないと。


そう思ってるのに、足が動かない。

僕は、ずっとその場に立ちすくんだまま。


痛いくらいに降り続ける雨。


まるで、空から落ちてくるのは雨じゃなくて 槍のようだった。


もう、何もかも疲れた。

このまま、本当に槍が降って動けなくなればいいのに。


これが、君が望んだ姿なんだろうか。

こんなにボロボロな状態でも

「生きて」と呪いをかけた君は

今、どんな顔をしているんだろう。


苦しい。


もう、この感情ごと

雨と一緒に、全部流されてしまえばいいのに。


そうすれば、今すぐ君に会うことが出来るのに。

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