Episode.3...死後と余生.
「死狂世界〈unreal secret〉も大して使えないわね。結局、塵人間処理機だけなのね。だったら武さん還して、あ、やっぱ、いいわ、それは。多分、もう探偵なんてやめて、マリアさんと一緒にただの恋人同士になってしまえばいいわけだし。ところで、これは、何?knifeみたいだけど」
「これは……Gradiusだ。武さんの本の中で見つけたことがある。多分、俺の記憶が正しければ、それは、月の吸収を阻止するために一時停止しておく時計と合わせて使う、対吸血鬼用の傑作〈masterpiece〉」
「渉くん、その通りだ。ちなみにこれは、Gravity・Watchと言ってね。結局、後は渉くんの説明通りなんだよ。しかし、異なる点が一つ存在する。それは、この懐中時計、私が少々gimmickを凝らしていてね」
そういって、時計をよく見る二人。よく見るとbuttomがある。
「私が改良を加えて、どんな異能の時間も戻す時計にした。当然、君たちの時も戻る。私の時も戻るから、全てをやり直すときだけ使う」
「すごい―――すごいです、陽朗さん。ところで、これはなんです?dialだけおいてありますが」そういうのは渉。
「これは吸血鬼などの怪物達を退治するために、用いるdialなんだ。彼女の生命時間を戻すdialを持っていく。吸血鬼の寿命は無限だから、老化という概念が存在しない。故に、時をzeroに戻して、吸血鬼状態を解除するまで、時を戻す」
「それがあれば、knifeはいらないのでは?」
「どういう意味だい?」
「吸血鬼状態になる前まで、時を戻してしまえば、彼女はもう吸血鬼にはならないじゃない」
「違うんだ、彰子君。これは吸血鬼にさせないためのVaccineを塗ってあるKnifeみたいなものなんだ。吸血鬼としての手相の生命線〈rune文字の刻印〉のみKnifeで断絶する。手を刺しても死なないだろう?彰子」
「彰子、だからすごい傑作だと言われている。刺しても死なないKnife。そして、月の吸収した光の総量のバランスを整える。月の光ばかり吸収した吸血鬼はどうなると思う彰子?」
「さあ……」
「正解は、老化が早まる。太陽の光を受けないから、寿命のバランスが崩れるというのが正しい。正しい寿命に戻すためのKnifeでもあるんだよ」
「でも、そんな道具があるのに、今までどうして対応してこなかったの?」
「吸血鬼としての姿を成長させるため、というのが正しいかな。吸血鬼としての姿になるまでに時間を要するんだ。言っただろう、月の光を吸収しているって。あれは、マナを吸収しているんだ。一般人相手には当然刺したら死んでしまう。人殺しは嫌いだろう?」
「なるほどね」
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