第2話

1週間前 、 俺は事故にあった .


ニュースになる程の 大きな事故だった .


何人もの人が 怪我を負い 、 命を失った .



その中でも俺は 、 軽い怪我だった .


はずなんだ 、、



2日前から さっきまで考えていた事も 、時計の読み方も 、 家族の名前すら 一瞬だけど 何も思い出せなくなっていた .



それから 、 親の勧めで検査を受け 、今に至る .



事故にあった時 、脳の1部に 大きなダメージを与えていて 回復は難しく 、治療法も見つかっていないのだと .


俺の場合はさらに運悪く 、元々持っていた持病は軽かったが 、


急に悪化してしまい 余命までついた .


でも俺は 、 どうでも良かった .



丁度 、この世界に飽きてしまっていたから .


むしろ 好都合なのだ .


夢も 、やりたい事も 、興味のある事も 、大切な人も 、好きな人も 、何も無い .


友達はそこそこいるし 、顔だって悪くは無い

勉強だって できる方だし 、スポーツも得意 だ .


良くも悪くもない人生を 日々 、流されるように生きていた .



俺には 、彩音という3つ離れた 妹がいる .


成績優秀 、スポーツ万能 、おまけに顔もスタイルもいい .



そんな俺達を両親は 、同じように可愛がり 、育ててくれた .


けど俺は申し訳なかった .


兄の俺の方が 出来損ない人間だったから .



だから俺は 、 この世界から消えたかった .


きっと 神様は 、そんな俺の願いを叶えてくれたに違いない .


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透き通った 僕にしか見えない 光 @Kokona1212

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