第6話

ヤサキが呆れたようにため息をこぼす。



「まあ、食事のことは私がやるから、あんたは面倒見てなさい。まあ、この感じじゃしばらくわーわー動くこともないだろーけど。そーいやオムツ、ナミの余りとかあったかしら…」



ヤサキはつくったかぼちゃを煮たものを皿に盛り付け、赤ん坊のところまで持っていった。



「見た感じミルクって歳じゃなさそうだったから離乳食作ってみたけど…食べれるかしら?」



ヤサキがそろっと口へと料理を運ぶと、赤ん坊はぱくっと口の中へ入れた。



相変わらず顔は無表情だが、飲み込んだ姿を見て、ヤサキがよかった、と笑う。



「私いろいろすることあるから、サクあと食べさせといて」



俺はヤサキから皿を受け取ると、赤ん坊の口へとさっきのようにスプーンを運んだ。



ぱくっ。…ごっくん。



小さい子って、こんな感じなのかと驚いた。



間近でちゃんと見るのは初めてだが、なんか、なんだろ。



こいつの笑った顔を見たいと思った。

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