第1章 潮風に混ざる鉄

第1章 潮風に混ざる鉄 1-0

「ふふふ、逃がしませんわ」


闇夜の中、街灯に照らされ電柱の影から

青色の髪をした少女が佐波家を見つめながらほくそ笑む


「明日からあなた方には、静かな日々は訪れませんわ

 精々、最後の安らぎを堪能なさるといいですわ」


「何だか悪役みたいなセリフだね」


傍に立つ青年が苦笑しながらツッコミをいれる


「ワタクシは、悪役ではありませんわ”姫”ですのよ」


青髪の少女怒りながら大声で反論する


「わかった、わかったから大声出さないでバレたらどうするの?」


青年は焦りながら宥める


「それじゃあ、今日の所は帰ろうか」


「わかりましたわ」


そう言いながら二人は、夜の闇に消えて行った

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る