北米に着いたときに出迎えてくれる二つの香り

数金都夢(Hugo)Kirara3500

皆さん、北米の香りと聞いて何を連想しますか?

 皆さん、北米の香りと聞いて何を連想しますか?


 入国審査、カルーセル、税関検査を過ぎて自由の身になったところで漂うコーヒーの甘ったるい香り。これを感じないと北米に来た気にはならないのです。そして急にトイレに駆け込んだときに漂う塩素系漂白剤の匂い。


 今でこそ運賃のICカードのチャージ額からの引き落としが、ごく一部を除いたほとんどの都市の地下鉄やバスやLRTといった市内交通では当たり前になりましたが、ほんの十年ほど前までは、バスに乗るのにも乗車口では釣り銭が出ないので小銭が必須、しかも一回の買い物の釣り銭では何枚も手に入らない十セント硬貨が必要だったことが少なくありませんでした。そこでそのアロマにつられて入り込んだスターバックスとかティムホートンズなりといった店に入ってコーヒーを一杯やって、その釣り銭を外で待っているダウンタウン行きの市バスの運賃箱に放り込んで旅の初日の幕が開く、そんな旅が当たり前でした。


 その時間帯にもよりますが、体力によってはそのままホテルに直行して休んだり、まだまだ余裕があるぞという場合は、小さめの博物館に行ったり、郊外に出てショッピングセンターをブラブラしたり、大型スーパーに立ち寄って当面のちょっとした食料品やSIMカードを買ったりするのもいいですね。これも昔話になってしまいますが、一九九九年当時はこのSIMカードに相当するものが当時コンビニやスーパーのサービスカウンターなどで売られていた「国際電話用プリペイドカード」で、あまり安いものだと音質がいまいちだったのもいい思い出です。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

北米に着いたときに出迎えてくれる二つの香り 数金都夢(Hugo)Kirara3500 @kirara3500

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ