第10話 魔法の世界
享「ここはどこだ?」
享はあたりを見渡す。
周りには建造物が無く、大きな森と平原だけが広がっていた。
享(前の...ペスニスの世界とは別の世界のようだ。)
享(森に進むか。)
享は導かれるように森を歩いた。
享(何故俺はどこかへ引き連れられている感覚なんだ?)
享は数十分ほど歩くと木造の小屋にたどり着いた。
享(入らなければならない気がする。)
享は小屋の扉をノックした。
享「誰かいませんか?」
刹那、後ろから人の気配を感じ取り振り返った。
そこには、漆黒の髪を腰の下の方まで伸ばした、鮮血のような深い紅色の瞳で黒いローブを身につけており、魔法の杖のようなものを持っている女性の人間?がいた。
享(⁉︎)
享(何故、俺の世界の魔力回路と同じ構造をしているんだ?)
享(ペスニスもそうだった。魔力を丹田に貯めているのが見えた。偶然かとも思ったが、3つの世界で魔力の貯める場所が同じなのは必然としか思えない。)
享が思考して数十秒が経過した
「貴様は誰だ?」
女性は享に質問を投げかけた。
享「名前を尋ねる時は自分からじゃないんですか?」
「...私はリリス。リリス・ノワールだ。」
享「俺は神通享です。」
リリス「どういう用件でここに来た?」
享「この森を彷徨っていたら、小屋があったので誰かいないかなと思い...」
リリス「この森は危険だ。今すぐ出た方がいい。」
享「そんなに危ないようには見えませんけど...」
リリス「じゃあ、横を見てみるんだな。」
享「横にいる5mくらいの蛇のことですか?」
リリス(索敵系の魔法を持っているのか。)
リリス「その存在が分かっているならここの危険性がわかっただろ。大人しく着いてこい。案内してやる。」
享「あいつ、殺したらいいんですか?」
リリス「何を言って...」
享は0,1秒にも満たないスピードで蛇を殺しリリスに見せた。
享「俺は決して弱く無いですよ。」
リリスは数分間考え口を開けた。
リリス「私の弟子にならないか。」
享「なんでそうなったらんですか?」
リリス「今までも弟子は取っていたんだが、全員とある奴に殺されてしまってな...」
リリス「お前ほどの強さがあるなら奴に殺されないだろう。」
享「何を教えてくれるんですか?」
リリス「主に攻撃魔法だ。」
享(スキルは手に入れた。次は魔法に手を出してみるか。)
享「お願いします。師匠。」
享はリリスの前で跪いた。
リリス「ああ、じゃあまずは魔力の測定をさせてもらおうか。」
リリス「こっちへこい。」
享はリリスに近づいた。
リリスは享の丹田を触った。
リリス「魔力が相当あるな。」
享「どのくらいですか?」
リリス「私たち魔女ほどの魔力はないが人間としては平均の3倍ほどあるぞ。」
享(前はそんなになかったのに...この世界の人間の魔力量が少ないのか、それとも俺の魔力量が増えているのかわからないな。)
享「この世界にスキルはあるんですか?」
リリス「...?」
リリスは疑問を浮かべたがすぐに思い出した。
リリス「ああ、あの回避にしか使えないやつのことか?」
享「具体的にどういうものですか?」
リリス「まあ、主なものは回避スキルだな。咄嗟に身を逸らすことができる。使っているのは見たことはないが身体強化のスキルもあるな。」
享(この世界はスキルが発達せず、魔法が発達した世界なんだな。)
リリス「にしても、この世界の人間じゃないような質問をするんだな。」
享(さて、どうしようか。)
享は一切表情を変えないまま少しの間言い訳を考えた。
享「本で少し見たことがあるんです。ですが見たことがなくて...。」
享(今思いついたのはこれなんだ。騙されてくれ。)
リリス「そうなのか、それじゃあ見せてやろう。魔法というものを。」
リリスは手招きをして、享を平原に連れてきた。
リリス「この辺でいいだろう。」
リリスは右手の人差し指を出し唱えた。
「
指からは蝋燭ほどの火が出てきた。
そしてそれが放たれた時小さな火とは思えないほどの威力を発揮した。
...範囲でいうと街一つ分くらいだ。
享(⁉︎)
享は驚きを隠した。
享「すごい範囲ですね。」
リリス「何がだ?これはまだまだ小規模な方だぞ。」
リリス「人間の価値観でいうと凄いんだろうが...。」
享「なぜ人間というのですか?」
リリス「私は数少ない魔女だからだ。)
享「魔女と人間は何が違うのですか?」
リリス「1番の違いは魔力量だな。他にも違いはあるが今は知らなくても良い。そうだな...人間の平均の10倍ほどが魔女の平均だな。」
享「じゃあ俺と貴女の魔力量の差は約3倍ですか?」
リリス「いいや。私は魔女の中でも上澄みだからな。お前の20〜25倍はある。」
享(そんなに多いのか。)
小屋にて
リリス「まあひとまず、魔法は見てもらったからな。今日は魔力を放つために必要な魔力回路を鍛えてもらう。」
リリス「お前魔力を見ることが出来だろう?今から私がやることをよく見ておけ。」
リリスは胡座座りをして目を瞑り肺と心臓から丹田、丹田から肺と心臓と魔力をゆっくりと循環させ、徐々に早くしていき、徐々に遅くする。
この一回に10分ほどかかった。
リリス「これを毎日、起きた時、昼、寝る前に3回ずつやれ。」
リリス「お前はまだ体が魔力に慣れていないようだからな。」
リリス「もう遅いから寝る前にやるだけでいい。」
享「はい。」
享は倒した蛇を調理して、食べ終わった後、すぐ川で体を洗い流し、歯を磨いた後、リリスからの課題をやった。
享(以外としんどいな。)
享(確か、魔力循環術だったか。)
享(この世界はペスニスと同じ感じで魔物の溜まり場を破壊すれば宝箱が出てきた。)
享(こっちは魔法取得書や杖などの魔法よりのものがたくさんあったが、杖はいらないから捨てたな。)
終わった後、享はすぐに寝てしまった。
リリス「お前だけは守ってやる。今まで死なせてしまった弟子達の分まで...」
リリスは享が寝た後、享の横で頭を撫でた。
享(弟子達?守る?何を言っているんだ?)
享は気配に敏感なためリリスが側に近寄ってきた時から起きていた。
享(まあ、関係ないか。)
享は今度こそ本当に寝た。
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享のNEWスキル
レア 魔力回路
魔力回路を強化する
レア
丹田よりもさらに高性能なマナ・コアという場所をつくる
マナ・コアに濃い魔力を貯めることができる(2個目の丹田のようなもの)
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享の軍
Sランク死霧軍 約1000万
Sランク光翼軍 約1000万
SSランク古代軍 約55億
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