炎上した電話サービス

　固定電話が流行らなくなり、電話サービス会社は低迷していた。

　携帯キャリアへの進出はタイミングを逃し、既に道が閉ざされていた。

　そこで新しいサービスを模索した。

　『何か不満はないか？』

　全社員にその質問を投げた。

　そして遂に発掘したのだ。

　『この電話番号は、現在使われていません』と言われた時のあの虚しさを何とかできれば、道は開ける??！

　解決法を全社一丸となって考案。

　解決策は、意外に早く見つかった。

　ネットで定評のあるサービスで、良いものがあったのだ。

　会社は、自信を持ってそのサービスを打ち出した。

『何を考えている？』

『迷惑電話が増えた』

『電話会社はアホなの？』

　結果は散々だった。

　——おかしい。

　『もしかしてこの番号では？』サービスの何がいけなかったのだろうか？

　＜了＞