第5話 身体測定した
第5話 身体測定した
ガヤガヤ…
生徒A『なかなかインパクトあったな…』
生徒B『ねえねえ…あの人かっこいいよね?』
生徒C『そうそう…ちょっとあれだけど…』
生徒D『イカちゃん…宜しくね…』
クラーケン『こちらこそ…宜しくです。』
ガタッ!
ドラゴン『クラーケン…後ろの席か…こう言うのは、1番後ろか…窓ぎわの最後部が良いのよね…』
クラーケン『ふふふ…後で、お父様に頼めばきっと席を入れ替えて貰えるでしょうね…』
ドラゴン『私的に不正は無し…それが真っ当よ…』
神様『似合わね…』
ドラゴン『今、何か言った?』
神様『言ってません…』
ドラゴン『そう…』
先生『本日の体育は、身体測定がありますので遅れないように…男子生徒の皆さんは、こちらで体操着に着替えて…グラウンドに、向かって下さい…女子生徒の皆さんは…』
ドラゴン『身体測定って何?』
ドラゴン『そんなの無かったんだけど…』
神様(俺も知らん…なにそれ…)
クラーケン『多分ですが…何かを調べるのでしょうね…フフッ…どうしましょう?』
千鶴『はぁ…終わったー!』
千鶴『えっと神様と言ったわね…』
千鶴『私は、仙ヶ藁(せんがわら) 千鶴(ちづる)よろしくね !』
神様「だから身体測定ってなに!?テロップさん教えて…おーい…」
神様『おう…よろしく…』
ドラゴン『お前…人間?クラーケンと知り合いなの?何者?』
瑠華『私は、甘咲 瑠華と言います。初めまして…』
瑠華『クラーケンさんとは、昨日…雨の日に学校のグラウンドで会いました。』
ドラゴン『ふーん…』
ドラゴン『名前覚えるの面倒だから…お前か人間って呼ぶわ…』
瑠華『るか…そう呼んで…』
ドラゴン『…』
瑠華『る か』
ドラゴン『る か』
ドラゴン『やっぱ良い名だから覚える…』
瑠華『あいがとう!』
瑠華『ドラゴンちゃん!』
神様『何だ…あのやりとり…』
神様『伝説の怪物様が、人に躾されてらー!』
ドラゴン『うるさいな…覚える気になっただけ!』
クラーケン(フフフ…ドラゴンちゃんたら照れちゃって…それにしても凄い人間の方ね…)
クラーケン(人の姿とは言え…あのドラゴンちゃんに…こうも覚えることを、本気にさせちゃうなんて…)
クラーケン(私達の両親になる…お父様とお母様の名前も、ろくに覚えていませんのに…)
父上「守護(しゅもり) 玲司(れいじ)」
母上「守護(しゅもり) 花鈴(かりん)」
瑠華『席…お隣だったね…』
神様『ああ…』
千鶴『ところでだけど…』
千鶴『今朝…瑠華と2人で、学校に向かってたって本当?』
神様『とっ…思われる…』
瑠華『うんっ!いつも通り…』
千鶴(これでいつも通りなのね…)
「めちゃくちゃ神経質な所が目立つ…」
「髪も1センチ間隔で整える為、準備に時間が掛かりその度に…」
「遅刻を繰り返している。」
神様(まだ!見えるのかよ!?)
神様(あと…地味に溜めるなよ!)
生徒A『ああダル…身体測定かよ…』
生徒B『また、お前シャトルラン早々にバテるだろ!』
生徒A『るせぇ!』
グラウンド
教師『はいっ!皆んな!それでは、身体測定を始めます。今回は、体力テストも兼ねて行います。』
教師『先ずは、明日雨が降る為…外で行う体力テストを先に終わらせます。』
教師『それでは!ハンドボール投げを行うぞ!』
生徒A『50メートル』
生徒B『30メートル』
神様『なるほど…ああやって投げるのか…』
生徒C『転入生さん頑張って!』
生徒D『応援してるぞー!』
神様(さっき…ドラゴンと白黒付けるって言っちゃったからな…)
ドラゴン『白黒?』
神様『ああ…今の俺の強さも知っておきたいし…お前で試す。』
ドラゴン『ふーん…普通に瞬殺だと思うけど…』
神様(そう言えば…人間の姿になってからまともに身体を動かしたことが無かったな…)
神様(これが俺の渾身のボール投げ!)
コトッボロロロロ…
生徒『1メートル』
「!?」
瑠華『え?』
千鶴『やっちゃったか!』
クラーケン『調子が悪いのでしょうか?』
ドラゴン『うそ!よわっ!』
ドラゴン『まさか…あれが本気?』
神様『なっ!』
神様『今のは無し!手が滑った!』
ドラゴン『うそー!言い訳じゃん!』
神様『人間ってこんなに弱いのか…』
教師『まだまだ人数が、いるからやり直しは出来ないぞ!ごめんな転入生…』
瑠華『はいっ!気を取り直しましょう!』
テロップ「バッ!バッ!バッバッ!」
神様(おいおい!さっきから前見えんから投げづらいのもあるが、慰められてるのか?これ…)
ドラゴン『ハハハハ!思い出したら笑いが止まらない!』
ドラゴン『超ウケるんだけど!』
ドラゴン『ああ…そうだ…』
ドラゴン『今思い出した…夢理(ゆめり)…父上が最初に付けてくれた名前…どっち呼んでも良いよ…』
瑠華『うん!そうする!』
クラーケン『私は沙雨(さおめ)って付けてもらいました。』
クラーケン『私達2人共「守護(しゅもり)」と言うみょうじ?ですの…』
瑠華『守護?もしかして「守護グループ」ですか!?』
瑠華『今気づきました!』
瑠華『私のお父様が、働いていらっしゃる会社の親会社ですわ!』
ドラゴン『ぐるーぷ?それは知らないけど多分そう…』
ドラゴン『早く終わらせてご馳走を…』
ジュルリ
ドラゴン『じゃあ…次私の番みたいだから行ってくるわ!』
ドラゴン『体動かしたのって…いつ以来だろう?最近だと…店の前でチンピラ…ボコった時ぐらいかな…』
ドラゴン『ハンドボール投げ?って要はこうするのよね…』
ブゥンッ!!!
あっ…
ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
ドドドドォォォォォン!!!
生徒『ええと…』
生徒『100キロは行ったくね?』
生徒『マジ?』
クラーケン『ドラゴンちゃんらしいわね…』
神様『へ?』
千鶴『私!?ゲームのし過ぎかな!?』
瑠華『きっとそうね…』
ドラゴン『まっ!こんなものね…』
ドラゴン『本気で投げたら…先ずこの星は耐えられないからね…妥当妥当…』
?『君…可愛いね!』
?『いや~可愛い!』
?『君も君も…この世界の小鳥達は、小さくて可愛いね…』
トットットー
トトトト
?『僕が居た世界では、小鳥と言っても巨大だったからね…』
?『君も君も羽が立派だぞ!』
燃え輝く不死鳥
「フェニックス」
能力「輪廻転生」
ジョギング中の女性『やっヤベェ…』
一方その頃…
ニュース報道では…
「都市に謎の物体が!?」
アナウンサーA『謎の物体を目撃する人が続出しました。』
アナウンサーB『庭央学園の校舎が突如倒壊…怪我人は無いとのことです。』
アナウンサーC『これは、とある一般の方が、スマホで撮影した映像です。』
アナウンサーC『確かに、かなりの速度で何かが飛んでおります。』
アナウンサーD『専門家によりますと、飛来した隕石なのでは無いかとのことです。』
アナウンサーD『只今!情報が入って来ました。調査の結果…ハンドボールのようです。ハンドボール?』
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