いつかの僕、もしくは君へ。

　恋を知ることは、きっと辛い。
　片想いは報われず、両想いですら終わりが訪れるかもしれない。
　それでも、人は誰かを想わずにはいられない。
　今では人生100年といわれる時代、誰かに出会い、心を揺らされる瞬間は、遅かれ早かれ訪れる。

　「僕」は今日も、まだ知らぬ“いつかの自分”や、“もしかしたら君”に向けて、想いを綴る。
　恋に怯え、恋に焦がれ、それでもなお誰かを好きになる――その理由を探して。
　たとえこの想いが報われなくても、たとえ後悔に終わったとしても、未来の僕や君が「それでよかった」と思えるように。

　これは、恋に傷つくことを恐れながら、それでも前に進もうとする、誰かの小さな物語。