第25話
依頼を終えて数日、それぞれが行きたい場所や買いたいものをする為に街を散策していた。ラクザンカやユリは街の一番賑わっていた商業通りを通っていた。ラクザンカは、手品師の道具専門店のショーケースに並べられている商品を一つ一つ見ていた。
ラクザンカ「このカードの束、トランプか。でもこれ、普通のと少し違うな」
ユリ「それはタロットカードだよ」
ラクザンカ「たろっとかーど? これは何に使うんだ?」
ユリ「これはね…物は試し。これで占ってみようよ!」
ラクザンカがタロットカードについてユリに聞いていると、ユリは手にしたカードをレジに通して買った。それを手にユリ達は近くの喫茶店に寄り、適当にテーブルに付いた。
「それじゃ、カードがこの向きになるようにテーブルに置いて。」
「ん?あ、あぁ...」
ラクザンカはテーブルにタロットカードの束を置く。ユリはデッキと呼ばれる小型の箱を取り出すとカードをシャッフルして並べ始めた。その後、デッキを回して元の位置に戻すと1枚だけ山札から引いた。
「……なんだそれ?」
「タロット占いって言ってね……ちょっとまってて」
そう言ってユリは財布の中から小さな鏡を取り出した。そして、その鏡をデッキの上に向けると、ユリはカードの山札から1枚引いた。
「ほら、絵柄を3つに分けて」
ラクザンカは言われた通りにカードの山札を3つに分けてテーブルに置いた。それをユリが手に取り、今度はテーブルの上に並べたカードをもう一度シャッフルする。そして、その束の中から1枚引いて山札の上に置いた。
「このタロットカードにはね、大アルカナって呼ばれる22枚のカードがあって……これはその中の1枚『力』のカード」
そう言ってユリが山札の一番上にあったカードをめくると、そこには杖を持った男の姿があった。
「『力』のカードはね……勇気や知恵を示すの。この絵を見て何か思うことはある?」
ラクザンカは顎に手をやって暫く考えていた。そしてユリの顔に目を向けると口を開いた。
「んん~そうだなぁ.....今は強いて言うなら……頑張るんだ!って気持ちかな」
ユリはそれを聞いて驚いた顔をしたが、すぐに笑顔になった。
「そうか!なら私も頑張らないとね!」
ユリはそんなラクザンカの笑顔を見ると、続けてカードをシャッフルしてデッキを回す。そして山札の上から1枚引いて山札の上に置いた。
「はい!これも占いの一貫なんだ」
ラクザンカはその言葉に首を傾げるが、ユリはそのまま続けた。
「これはね……『女教皇』のカード」
再び先程と同じように、ユリはラクザンカの顔を見て答える。
「このカードはね?大アルカナの中で唯一、女性の聖職者を表しているの。そしてこのカードの意味は……」
ユリはそこで言葉を止め、またも山札からカードを引く。
「『女教皇』のカードの意味は……『知恵と理性、そして女性的直感に優れた人物。その洞察力はあらゆる問題に対して正しい答えを導き出し、また、それを実行する力を持っている。』って意味なの」
ユリはラクザンカがタロットカードの意味を理解しやすいようにゆっくりと説明する。
「……なるほどな……」
ラクザンカは顎に手をやり再び考えるような仕草をした。すると何か思いついたように口を開いた。
「ならさ、今度はお前の事占ってやるよ。」
「え、私?」
ラクザンカはユリが引いたカードの山札をシャッフルしてデッキを回し、山札の上に置く。そしてまた1枚引いて山札の上に置いた。
「これは……」
「『正義』のカードだ。」
そのカードには剣を構えた男の姿があった。
「この絵を見て何か感じることはあるか?」
「……そうだな……なんかこう……すごく強い意志を感じるよ」
ユリの言葉にラクザンカは驚いたような顔をする。だがすぐに笑顔になった。
「そっか....まぁお前らしいちゃらしいな。」
「エヘヘっそうかなぁ?」
ユリが笑顔で話していると喫茶店の店員が注文したティーセットを持ってきた。
「お待たせしました。ごゆっくりどうぞ」
ユリたちは早速カップを手に取り口に運ぶ。すると口の中に甘い味が広がり、口の中にはフローラルな香りが広がった。
「美味しい!このお茶、後味がスッキリする~!」
「だな。確かミザァのお気に入りなんだってな。」
ラクザンカがミザァに聞くとミザァは笑顔で答える。
ユリとラクガンカはその後も楽しく会話をしていたが、ユリふとある疑問を浮かべる。
「……そういえばシュンランさん達、今頃なにしてんだろう?」
ユリが別行動してる3人について質問する。その問いに対してラクザンカは顔を見合わせると“さぁ?”と只、首をかしげるだけだった....
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