前話で友人の欠点を見つけてしまった日から私はその友人の嫌いなところを探すようになってしまいました。最低なゴミクズ人間ここに誕生。

 かなり忘れ物をするからよく人に借り、私物は最低限で貸せない、所持金はバス代のみで買い食いをせず、話題は大抵次の授業。

 悪意ある観察を止めるため、私は必死に友人の長所を見つめ、自身の短所を増やしました。増やす、と表現した時点で自分の短所に気づいてない。カスな脳ミソ。

 他人と目を合わせない、自分語りしかしない、鉛筆の持ち方が変、姿勢が悪い、滑舌が絶望的、とっさに出る語彙が暗い等々……。

 私は最低な自分と最悪に見えた友人を同程度だと過信し続け、その、友人、?との学校生活を楽しいと、人生で最高だと、自分に思わせていました。

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