人間嫌いな俺は魔王として転生した。〜人間の奴隷となっている魔物達を救い、平穏に暮らせる世界を創る〜

「だから、人間は嫌いなんだよ」

　そう言い残して、人間嫌いである夜鹿　計は死んだ。過去人間達にいじめられていた夜鹿は人間を嫌いながらも、通り魔に襲われる少女をかばったことで死んでしまった。

（なんで俺、人間の子供なんて助けちまったんだよ。人間嫌いなのに）

　そんなことを思う夜鹿が死んだ後に転生したのは、人間達に敗れ弱っている魔王の前であった。本来ならただただその魔王に殺されるだけだった夜鹿であるが、人間嫌いという性格を魔王に認められ、魔王の力を受け継ぎ、二代目の魔王となった。

「へへへへへ、やっと人間を辞めることができた」

　魔王の力を受け継いだことで圧倒的な力を有した夜鹿はそう口にし、笑う。

　夜鹿が君臨した世界では、先代の魔王が人間に敗北したことで、魔物達は人間の奴隷となって…続きを読む