F1C┬Ι0И
マヌガ氏
「学校の怪談」
小学校の時って「花子さん」とかで盛り上がりませんでした?○階のトイレの○番目のドアを○回叩くと花子さんが返事するみたいな。
まぁ条件とかは学校とかによってマチマチだとは思うんですけど、ウチも一応あったんですよ。
いわゆる、花子さんの噂がね。
あったんですけど、なんというかこうグチャッとしてるんですよね。
色んな噂が流れた結果、それか歪に融合して言った結果、みたいな感じの話になっちゃってて。
まず校舎の三階に行くんですよ。
それで三階には理科室があって、その理科室の後ろの方ににあるロッカーを開けて、その中に箒が一本も無い状態である事を確認する。
その後がちょっと厳しくて、階段を使わずに二階に降りないといけないんです。こう、窓から伝っていく感じで行かないとダメらしくて。理由はよくわかんないんですけど。危ないでしょ?
それで二階の窓から廊下に出たら、全速力でトイレに向かう。ここもマジで走らないとダメみたいです。それでトイレについたら入口の前で地面に手をついて、まぁ土下座みたいな姿勢になって。
「花子さん、許さなくていいからね。」
そう叫ぶんですって。
そうすると、そのトイレの中にある全部の個室のドアがばたんっ、と開いて。
何故かトイレからじゃなくて、さっきまで全力疾走してきた廊下の一番向こうから人影がゆっくりと向かってきて。
「みんながよんだんだから、そりゃそうだ。」
そんな事をぶつぶつ言いながら、笑顔で近付いて来るそうです。
この話ちょっと変なのが「この後どうなるか?」が無いんですよ。
つまりなんというか、オチが無いんです。
普通、この後そのまま追いかけられるとか、そのまま殺されるとか、そういう末路までがきちんと説明されるもんだと思うんですよ。
でも、それが無いんです。ウチの花子さんの噂には。
でも、今話してて何となく思いついた事なんですけどもしかしたらこうなるんじゃないか?っていうの一個あって。
一個増える。
っていう事なのかなって。
だって僕がこの話聞いた時、「トイレの個室が全部開く」なんて無かったんですよ。勝手に僕が作っちゃったんですよ。言ってて違和感も無かった。最初からあったみたいに言っちゃったんです。
そうやって膨らんでいってるのかなって。
だからこの話に、オチができちゃった時に何か良くない事が起こって、全部ダメになってしまうんじゃないかなって、話してて思いました。
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