『私の百合はお仕事です!』ってどんな作品？

『私の百合はお仕事です!』は、お嬢様学校のコンセプトカフェ、「カフェ・リーベ女学園」を舞台に女の子達がゆりゆりする漫画です。2023年にアニメ化もされました。

舞台は「お嬢様学校」ではなく、

あくまで「お嬢様学校のコンセプトカフェ」

というのがユニークで面白いですよね。

カフェで演じるキャラと普段のキャラが全然違って、

二人の関係性もカフェと普段で全然違って、

カフェでゆりゆりしてても、

日常ではいがみあってて、

でも、気づけば日常でもゆりゆりしてるみたいな…

演技と本音で揺れ動くところが素敵です。

いいですよね～

思い出すだけで幸せになれます！

ちなみに私は矢野さんが好きです。

「好きになれ」って業務で命令できる？

主人公の白木陽芽は、店長の小柴 舞を怪我させてしまい、

店長が仕事をできなくなった代わりに働き始めます。

正直言うと、この時点で法律的に突っ込み入れたいんですが、

今回はスルーします。

仕事内容は、ざっくり説明すると

”カフェ業務+百合営業”

ここで気になるのが、

”百合営業”を業務として命令できるのか？

ということです。

感情は法律で特に保護されている

法律の中で、憲法が一番効力が強いのですが、

その憲法の中でも特に保護されているのが、

思想や信条、感情と言った人間の精神面です。

口や行動に出さない限り、

何を考えていても許されます。

公式カップル以外のカップリングを考えたら死刑！

なんてありえませんよね。

カップリングの自由は憲法で保障されてます！！

「好きなフリをしてね」なら合法！

百合営業は、

「本当に好きになれ」

と命令しているわけではありません。

「好きなフリをしてね」くらいであれば、

演技のお仕事なので、OKです。

俳優さんみたいなものですね。

やりすぎると憲法違反になる可能性も！？

たとえ、演技の命令だとしても、

やりすぎると問題になります。

漫画1巻の終わりで、

綾小路美月が、

陽芽のトラウマの原因である矢野美月

であることがわかります。

ここから二人はカフェの仕事中にもぎくしゃくし始めます。

読んでる身としては、

お互い好きすぎだろ

とニヤニヤしてしまいますが。

もしここで、店長が、陽芽に対して

「美月のことを好きになる演技をしなさい。」

としつこく命令したらどうでしょうか。

どう見たって、陽芽は、美月のこと大好きでしょ！

っていう突っ込みを置いといて

嫌いな相手に対して、

好きな演技をさせることは、

人間にとって大事な精神と

正反対の行為をさせることなので、

陽芽がとてつもなく、

美月のことが嫌いで、

店長が、やらないと骨折の治療費払わせるぞ

くらい、めちゃくちゃ強制したら、

憲法に反する可能性も出てきます。

パワハラ認定はありうる！

よっぽど極端じゃない限り、

憲法違反にはならないと思いますが、

パワハラ認定はあり得ます。

次の3つを満たすとパワハラと言われています。

①上下関係がある

②仕事の範囲を超えてる

③身体かメンタルが限界

今回の場合だと

①店長（小柴舞）と従業員（陽芽）

②しつこく演技を強要される

③陽芽が出勤したくなくなるくらいダメージを受ける

という感じになるとパワハラ認定の恐れがあります。

でも今回は、合法です。

そもそも店長は「好きになれ」って命令してないです。

むしろ「百合営業しろ」すら言ってなくて、

お嬢様学校のコンセプトカフェです。

くらいしか説明してないので、

逆に命令としてフワッとしすぎ問題があります。

なので、百合営業については、完全に合法でしょう。

おめでとうございます。

安心して続きを読めますね。

最後に

『私の百合はお仕事です！』は、

カフェが舞台ということで、

労働法の問題を想定しやすいです。

最初を読み返すだけでも、

気になる部分がいくつかあったので、

シリーズ化していきたいです。

おまけ：リアリティを出すためのアイデア

演技の恋が本物の恋になる。

恋愛作品の王道ですね。

ほとんどの場合、演技までしか命令されないので、

明らかに違法でしょう！

っていう展開は無いと思うので、

あんまりリアリティは気にならないはずですが、

お嬢様「好きになりなさい。これは命令よ！」

メイド「それって、パワハラじゃないですかー？」

お嬢様「冗談ですわ」

みたいにあえてキャラに否定させておくと

作品内の倫理感や常識のラインがわかるので、

リアリティが出るかなと思います。

もちろん、話の流れによっては、

無粋なこともあるので、

こういう選択肢もあるって感じですね。

お嬢様キャラを出す時はぜひ使ってください。