第30話セッティングとパワー
そのレースの夜だったーー。
ある荷物が通販サービスから届いたーー。
その荷物の中にはサスペンションや強化型キャリパーなどやレスポンスアップの機械やECUのモノまで加えられていたーー。
カナタ「吉田さん....俺のこと本当に思ってくれてーー」
「すげぇや......。あんな人にうちもなれたら.....」
手紙にはこう添えられていたーー。
腹切カナタへーー。
レース、楽しかったよー。
うちの方は最初の頃20回ぐらい出ても全て最下位だったんだーー。
心配することはないんだよーー。
君は強いーー!!
君はどこまでも天使のように飛べる勇気があるーー。その紅い86にも。
次回も出るから最終戦よろしくなーー!!
吉田より
カナタ「20回出ても最下位....?その後4位から6位を15回。その後、エーペックスカップ中央戦線にて60連勝ーーー。」
そうか、そうだったんだーー。
だから、吉田さんも元々はーー。
うちも負けられないな.......。
そう思いながらカナタは一夜を過ごすのであったーー。明日、伊藤のところでセッティングもパーツも強化するのが楽しみだーー。
そして、翌日。
伊藤のガレージに再びカナタがやってきたーー。しかし、予定より10分遅刻してしまったーー。
伊藤「おせぇぞ。カナタ!もうセッティングの準備はできてる!」
カナタ「わかったけどさ...いーしーゆーってのも変えるんだろ?何それ。あとセッティングって色々分解するのかよ」
伊藤が、車のフロントを撫でながら言う。
伊藤「まったく....わかってねーな!...まぁ、1ヶ月前走り出したばかりだからなー。」
ECUの解説
???「ECUっていうのはね〜、簡単に言えば、“車の脳みそ”だよ〜?」
???は、氷の吐息をふわっと吐きながら、エンジンルームを覗き込んだ。
???「例えばさ〜、アクセル踏んだ時に“どれくらい燃料入れようかな〜”とか、“点火のタイミングはこのへん〜”とか、全部この子が考えてるの〜。ECUがなかったら、車はただの“冷たい鉄の箱”になっちゃうんだよ〜?」
雪が舞い降りる中、???は優しく言葉を続けた。
???「でもね〜、このECUをチューニングすると……クルマの性格、まるごと変わるの。まるで“氷の少女が、本気出す時”みたいにね〜。うふふっ」
???は指先で小さく空をなぞると、そこに浮かんだ冷たい光がすっと散っていった。
カナタ「なるほど...つまり、アクセルで進んでいけるのもコイツのおかげってわけか!ありがとう伊藤!!少しメカにも興味持ってきたかもなー......」
「いいね!キャンバーもリアを重点的に変えよう!!」
伊藤「あぁ!うちも同じこと考えてた__!」
そして、伊藤がカナタに向けて拳を向けた__。
伊藤「作ろうぜ!86伝説!!!俺もスイスポ伝説作ってやるぜ!!」
それを言われたカナタもニヤリとわらって伊藤に言った__!!
カナタ「あぁ!俺達の86伝説はここからだァァ!!!!」
そして、86をパワーアップさせて最終戦が迫る___!!
さらにその活躍を見たものが続々と動き出した___!
その夜。黒川の目の前に水色のEVO7MRが舞い降りた___。
???「あれー?黒川くんじゃなーい☆RVカップからエーペックスカップに切り替えたんだってー?君ザッコだよねー?」
黒川「お前は___サテラ!!!」
その男サテラは、とても気さくでのほほんと落ち着いていた__。
サテラ「あーれま、朝飯前の黒川くーん☆雑魚カップに昇級した気分はどうだーい?」
黒川「テメェええ!何言い出すと思えばそれかよッ!!!」
その時だったーー。黒川に蒼い強めの電撃が体中を走ったーー。
黒川「ぐわアアアアア!!」
その背後にいたのは山吹花だったーー。
ピンク色の髪の毛にケモミミ。
そして、ピンク色のもふもふのうさぎの服を着ている。
花「へぇー、アンタなんでそんなに弱くなったのー?うふふ。
そのまま、私たちのレース見せてあげる。」
黒川はぴくりともせず完全に気絶させられたーー。
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