第8話MR-SVSTOYOTA86GT

ーーおおあああああああああああっと!?!?!?!?

伊藤がブレーキングでコーナーのインから鋭い急襲だあああ!!

MRTAKA 「ーーまじかッ...」

ーーあんなのM4とかWRXとかRで吹っ飛んだら大変だな...。

普通の人間の走りならこの先のコーナーを曲がりきれずにクラッシュするーー!


ーーだが、スイスポはどうだ?馬力は非力ながらもコーナーの立ち上がりは逸品級。まるで車のレストランのようだぜーー!

それにドライバーが紙一重のセンスがあれば....それはそれでとんでもないモンスターかもしれないな......。そんなの太刀打ちできるわけないよな....?



その後方では、腹切カナタが最下位グリッドからのスタートで更にスタートをミスり出遅れてしまう。

しかし、ついに前方を捕らえることに成功した。

その視界をとらえた獲物はーーーー


TOYOTA MRーS 相川律

「ーー来たか、後輩。

アイツがこの前やってた86オープンカップで5位てマジか?嘘みたいに出遅れてたなーー。」

「同じ高校の後輩だからって手加減しねぇぞ!こっちはMR!ミッドシップエンジンだからな!」

コーナーをクルッと回って加速できるのはRと同じことなんだよッ......


相川は後方のカナタのことをまるで戦友だと思いながらニヤリと笑いを浮かべた。

対するカナタは


腹切カナタ 主人公 TOYOTA86 アプライドA型 ZENKI(2012)

「ーー出遅れてしまった。

だが、油断はしない。

この先のコーナーで巻き返してやる!!!」

「それに....所詮86だからこそペナルティを食らっても食らわなかろうが関係ない......!!!」

何も......問題はないッ!!!


ブオオオオォォォォォォォンッーーーーー!!!!


この先のコーナーはヘアピンが3連続で続いてく。

三春街道長い中速コーナーも来ているんだ。


相川 「......マジかよ。ミッドシップだぞ?しかも、てめぇ...さっきペナルティ食らってただろうが......。

普段は35だが、普通ならこいつで頭をねじ伏せることはできるはずだーー。」

「だが、なんでかなーー?今日に限ってはそれが通用しない?学習、小学生からやり直せって感じか?笑わせるんじゃねぇよーー......。スリップしてたのは昔の話だーー!こいつなら楽勝でーー」


しかし、相川が気が付いたときはすでに遅かったーー。

そんなことを思っているうちに実況者にとっては予感的中で

スルスルと赤い86が抜けていくーー。


きたあああああ!!

紅い炎が白いホワイトパールのMR-Sを捉えて大外へ膨らみ抜けていくーー!!!

時代の変わる世代交代のコンパクトスポーツカー対決の結末や如何にーー!??


カナタ 「悪いな!相川!先行かせてもらうぜ!」

この先で伊藤がブガッティやランボとバトルしてるんだーー。

ここでグズグズしていられるかよッ!!


シュルシュルシュルシュルウウゥゥゥゥゥーーーーー......

カナタの86が相川のMRーSをアクセルペダルとダブルクラッチのタイミングを出すことに成功して調子良くスパート切って抜き去っていったーー。


完全に大外から抜けたアァァァ!!!!

腹切カナタが相川律をオーバーテイクゥー!!

大外からスルスルと紅い炎が抜けてスパートを駆けて飛び出していったアァァ!


ーーだが、この先はR288名所御木沢スラローム!!!

ヘアピンの次にはシャドートンネルが待ち受けているぞ!!!

すべての外からの光をも遮るシャドートンネルですがMR-S相川をこの加速で......

このスピードで振り切れるのでしょうかーーーーー!?!?

相川「速い!!...スルスルと抜かれちまった......。

こんなに86ってものは速かったのかーー!??」


コーナーをブレーキングでカバーして1いを目指せるか!??

クリスタ・ニールセン 6い 7秒差

腹切カナタ 7い

相川律 8い(LAST) -2秒差


一方、伊藤翔太はストレート前の大型中速コーナーの手前にきたああああ!

先頭グループの争いはまだ終わりませんッ!!


ここで差を詰めていかないとーー!前方のオルティスにまで追いつけないまま、一番今日のバトルイベントを楽しみにしている.......カナタにもやられちまう!!!

クソッ!感覚が欲しい.....!フィーリングという感覚を......オレに......!!!!


伊藤 「早く来いッ!カナタアアァァァァァァァァ!!!!!!!!

お前と俺の勝負はまだまだこれからあるところなんだよッ!

ここで.......ここで......ヘマこいたら承知しねぇからなァ!!!!!!」

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