第5話 河童国異聞③


   結論から書くと、「名誉革命」がほどなくして成就して、封建的なアンシャンレジームは過去の悪夢となり、モダンな新国家が建設された…

 革命の象徴だった、”クアンヌ・クアルク”という美貌の河童が大統領に就任した。


 ジャンヌダルクさながらの英雄的気質カリスマの持ち主のクアルクは、大胆に改革を断行して、新国家のコンセプトを「花と緑の国」とした。

 国中を少女趣味なお花畑や、様々な世界中の美麗な植物で埋め尽くし、年がら年中馥郁たる芳香に包まれている「夢の国」にしようとしたのだ。

 エコロジカルな、環境の浄化によい施設、エンタープライズなアイデアの集積された研究所等をどんどん建設し、河童の国をユートピアにしようとしたのだ。

 

 細々としたつながりだった人間世界との交流も大胆に積極的に行い、近代的なイノヴェーションの成果を取り入れることを試みたのだ…

 河童国の国旗はトリコロールで、「ピンクと緑と黄金」だった。

 これは、「花と緑と希望」を標榜しているのだった。


<終わり>


https://kakuyomu.jp/users/joeyasushi/news/16818792437389360389

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河童忌 夢美瑠瑠 @joeyasushi

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