初心者が3日後にサ終予定のゲームをプレイしました。その後、サービス継続になり、他のゲームメーカーが壊滅しました。

牧村和樹(グレイレッド)

第1話 ゴールデンウィークは何をしようかなと考えていたら……

「……」


 安藤瑠璃菜あんどうるりなはベッドでゴロゴロとして、長い黒髪が乱れていた。


「……」


 スマホで日にちを確認すると明日からゴールデンウィークである。


「……」


 瑠璃菜はゴロゴロとしながら退屈そうな表情を見せて蒼い瞳を向けてスマホを眺めていた。


「……」


 瑠璃菜は生まれつき声が出せない。でも、父の安藤幸助あんどうこうすけ、母の安藤美保あんどうみほは気にする様子もなく当たり前のように接してくれた。


 最初は上手く伝えれなかったが幸助、美保も一生懸命に頑張ってくれた。


 今の私があるのは幸助、美保のおかげでもある。


 小学校、中学校、行く時は声が出せなくて話も出来ないのもあっていじめられないか心配していた。


 心配の度合いで言うなら、幸助、美保と2人で何度か学校に不法侵入して、警察呼ばれたという黒歴史がある。


 私は恥ずかしくなってしまい。幸助、美保をこっぴどく怒った。


 良くわからない暴走するのが幸助、美保の悪いところでもある。


 そんな、幸助と美保はゴールデンウィーク前に死に者狂いな様子で仕事を終えたのか殺意むき出しな様子で2人で帰還をしていた。


「「ただいま! るりな!!」」


 幸助、美保は疲れた様子で玄関のドアを開けた。


「……」


 瑠璃菜は声が聞こえてから部屋のドアを開けて笑顔を向ける。


「高校、大丈夫か!?」

「いじめられてない!?」


 幸助、美保は疲れた様子で瑠璃菜の様子を見始める。


「……」


 瑠璃菜は笑顔で大丈夫と頷いて伝えた。


 幸助、美保は高校入学してから、3週間はこんな感じで毎日のように心配な様子で聞いて来る。


 過保護かも知れないが私は仲良く3人で暮らしている。


「るりな! 明日からゴールデンウィークだからどこかへ行くぞ!」


 テンションを高めた様子で幸助は瑠璃菜に声をかける。


「?」


 瑠璃菜は大丈夫?とした様子で首をかしげる。


「安心して! クソ上司と社長、部下に残りの仕事ぶん投げて来たから、大丈夫!」


 美保は疲れた笑顔で冗談まじりに瑠璃菜に言う。


「……」


 瑠璃菜は何かの気配を感じた様子でドアを見る。


「やあやあ、有能な我が同胞達よ!」

「「!!」」


 幸助、美保は即座に声が聞こえた方向から離れようとする。


「逃げたら地獄の残業を上げる」

「「!」」


 びくっと幸助、美保は体を膠着させる。


 威圧的な声で話しているのは幸助、美保の会社社長の琉聖真理りゅうせいまりである。


「やあやあ、瑠璃菜ちゃん」


 真理が瑠璃菜に笑顔を向けて挨拶をする。


「……」


 瑠璃菜はいつも、幸助、美保がお世話になっていますと社長の瞳を見て伝える。


「瑠璃菜ちゃん! ゴールデンウィーク大変申し訳ないんだけど、こうちゃん、みほちゃんをお借りしたいんだけど良いかな」


 社長は申し訳ない表情を見せて瑠璃菜に頼み始める。


「……」


 瑠璃菜はどうぞどうぞ、という仕草を見せる。


「「仕事終わらせたでしょ!!」」


 幸助、美保は必死な様子でくらいつくように社長を見る。


「明日からのあたしとの海外旅行への約束をぶっちしたら駄目だよ」


 真理は冷たい瞳を向けて幸助、美保を見る。


「家族サービスの方が大事だろ!!」

「そうだ! そうだ!!」


 幸助、美保は真理に怯む様子もなく攻めていく?


「瑠璃菜ちゃん、書類読んでサインよろ!」

「……」


 瑠璃菜は笑顔で頷きサインをする。


「瑠璃菜! 何をしているんだ!?」


 美保は瑠璃菜に聞く。


「え?こうちゃん、みほちゃんを借りるのに同意書にサインして貰っているんだよ」


 真理は黒い笑みを浮かべる。


「瑠璃菜! 俺、美保とゴールデンウィーク旅行に行きたくないのか!?」


 落ち込んだ様子で瑠璃菜に言う。


「……」


 瑠璃菜は手話、身振りで幸助、美保も仕事毎回放り出してるでしょと伝える。


「今回は仕事を放り出していないから大丈夫!」


 美保は笑顔で言う。


「だけど、社長命令で出したゴールデンウィーク仕事の約束を放り出したら駄目だよ」


 真理は怒気を込めて幸助、美保を見る。


「瑠璃菜、社長を説得してくれ!」


 幸助は涙を流して瑠璃菜に頼み始める。


「……」


 瑠璃菜は笑顔を向けて手話で約束を守らない幸助美保は嫌い。と伝える。


「「……」」


幸助、美保は沈黙した。


「さあ、行くよ」

「「……」」


 幸助、美保は無言で頷き、さびれたように動き出して仕事場へ行った。


「瑠璃菜ちゃん、いつも悪いね」


 真理は申し訳ない様子で挨拶をする。


「……」


 瑠璃菜は気にしなくても大丈夫ですと手話で伝える。


「ゴールデンウィークは何かするの?」


 真理は瑠璃菜に聞く。


「……」


 とりあえず運動、勉強、動画見たりするぐらいかな。


「……」

「?」


 真理はジト目で瑠璃菜を見る。


「連休だからいつもと違うことしないの?」


 真理はは瑠璃菜の蒼い瞳を見る。


「……」


 何もしないかなと手話で真理に伝える。














「それじゃあ、何かゲームとかしたらどう?」


 真理の当たり前の一言から瑠璃菜の物語は動き出して行く。



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