我はうさぎである。名前はピョン太。
作者М
人間は愚かな生き物である。
我はうさぎである。
名前はピョン太。
このダサい名前は我が飼い主『笹野 愛』がつけた。
夢はイケメンと付き合って、人気小説家になりたいらしい。
作文でC判定をもらった奴が何を言っているのやら
我は前世、魔王だった。
世界を滅ぼそうと奮闘していたが、あっけなく勇者に負けた。
目が覚めたらこのザマである。
悪は正義には勝てない。
今はそれが分かった。
真っ当な人生、、、いや兎生を送るとするか。
「ピョン太〜今日もかわいいネェええええ♡」
ゲシっ
「いたっ、蹴らなくていいじゃん!ピョン太のツンデレ!」
ふん、『つんでれ』と言うものは知らないが、人間ごときが高貴な我に触ろうなど一億年速いわっ!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『ピョン太〜テストでヤバい点取った〜なぐざめで〜(泣)』
だから言っただろう。スマホばっかり触ってないで勉強しろと
『ピョン太!!聞いて!!あのサッカー部のイケメンの先輩と話せた!!ヤバ!どうしよ〜』
ふん、良かったではないか。好きな奴だったんだろ。
べ、別に拗ねてないからな!!!
『ピョン太、、、応募した小説ダメだった、、、』
悲しいなら、悔しいならもっと書け!
ウジウジしてないで前をみろ!
お前には、我がいるのだから自信を持て!
『ピョン太!紹介するね!私の彼氏!そこまでイケメンじゃないけどとってもいい人なんだよ!』
『ひどくね???え?褒めてるの?それ?』
『褒めてるよ〜』
『、、、(疑いの目)まあ、よろしくな。ピョン太』
お前も大変だな。こんな飼い主と付き合うことになって。
『ピョン太!ついに応募した小説が受かったよ!ありがとう!!』
なぜ、我に感謝をするのだ。お前の努力で受かったのだ。自分を褒めろ。
飼い主と過ごす時間は世界を滅ぼす為に使った時間よりも長く感じた。
「やだ、死なないで!ピョン太!!」
そんなに泣くな。飼い主。目がなくなってしまうぞ。
元気がお前の唯一の取り柄なんだから。
生き物は等しく死がくる。
仕方がないことだ。
そう
『仕方がないこと』
でも、最後くらいは
我を撫でてもいいぞ。アイ。
お前との時間は楽しかった。
そうだな、次生まれ変わるなら
「可愛い!さすが私達の赤ちゃん!」
「なんか、ピョン太の顔に似てる気がするな」
「じゃあ、名前は『宇佐男』!」
「ダサいからやめろ、、、かわいそうだ、、、」
別にいいぞ。その名前でもなにせ前世は
兎の『ピョン太』だからな!!
終わり
我はうさぎである。名前はピョン太。 作者М @mgm80tpa
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