【次女チェチェ】

ドゴーン!

(おいおい…玄関を破壊するつもりかいな…

昨日が昨日だけに…期待はしてないが、今度のも…酷そうだ…)

ドアを破壊して入って来たのは、男っぽい大柄の女…

「あんたが、親父の言ってた、アザトかい?ウチの…お婿さん?」

見た目と違い、乙女っぽいリアクションの彼女に、少なからずギヤップ萌えを感じてしまう…

 「いや…まだ、会ったばかりだし…お互い、もっと…知りあってからでも…」

怖気づき気味の自分に、容赦なく抱擁してくる(順番からすると)次女のチェチェか…

 「ウチ…華奢な、男…好き…」

自分より、大柄の彼女に覆いかぶされ…何となく、流されそうになってしまう…

 「ハァハァ…もっと、脳みそを…」

何か…聞き覚えのあるセリフに、危機感を覚える…慌てて彼女を引き剥がす…

バキバキバキ…

嫌な音が耳する…ふと見ると、自分の手に別の腕が、掴まれている…

「もう…乱暴にするから、取れちゃったじゃない…マイダーリン…」

ちぎれた腕の断面から、血は出ていない…

 「ウチね〜、ゾンビなんよ…あっ心配せんといて…アソコは、生やから…」

何を言っているんだ、この女は…と、思ったが、無表情で自分の腕を器用にくっつける彼女に…情けないが、他の言葉が浮かばなかった…

 「ダメだ…こりゃ…」

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