魔物に転生した私は森でスローライフ

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第1話 目覚め



私は森の中で目を覚ました


そこで違和感を覚えた、


最後に目にした光景は車のライトに照らされあまりにも眩しくて目を閉じた、それが最後の光景だった


それからものすごい衝撃と浮遊感。


そして今、私は森の中にいた。


それだけだはなく体に違和感を感じる、4足で地面にたっており前足の付け根あたりにもう一対の腕のようなものが生えていた


首をひねって後ろを見れば、羽毛に覆われた背中に鳥のような前足、

下半身はまるで獅子のような姿だった。


「ピィ」


ため息をついたつもりが鳥のような声が出た。


私は人ではなくなってしまったようだ


この際人でなくなったとしても第二の生があることに感謝しよう。

おそらく車に轢かれて私は死んだのだと思う。


それでここは異世界なのだろうか、

地球上ではグリフォンなど居なく架空の存在だった


もしここが地球なのだったら、人にバレたら捕まって実験動物になりそうなので徹底的に人と関わらず人が来ない場所に引きこもらなければならない


異世界ならば、どうだろう。

たとえ異世界でもその世界の知識がないので想像もつかない


異世界か試すためにはあの言葉を使えば分かるかもしれない


(ステータス)


頭の中でそう唱えると目の前に半透明の板のようなものが出てきた。


そこにはこう書いてあった


名前:なし

種族:グリフォン(変異種)


固有スキル

《雷氷の王翼》

《アイテムボックス》

《癒しの風》

《創造錬金》




どうやら本当に異世界でグリフォンの変異種になったようだ


そう言われるとたしかに私の知っている普通のグリフォンとは違っていた


背から広がる漆黒に銀青の羽毛が混ざりあっており、爪は雪結晶のように淡い紫がかった半透明の爪


獅子のような下半身は白銀の毛皮であり、そこに稲妻のような模様が銀青の色ではしっていた


とてもかっこよく神秘的に見える


これが変異種と呼ばれる理由なのだろうか?


目の前の半透明の板に書かれている情報が変わる


グリフォン(変異種)

通常のグリフォンとは異なる容姿、力を持った個体



と出た。もしかしたらスキルなんかも見えたりするのだろうか?


再び映し出される情報が変わる


《雷氷の王翼》

雷と氷を生み出し操る。任意で威圧感を与える。


《アイテムボックス》

ものを収納できる。収納したものは収納した状態で保管される。または任意で加速、遅延状態でも保管可能。生き物は収納不可



《癒しの風》

癒し効果のある風をおこす。怪我を癒す。また翼に精神を癒す効果があり翼でつつむことで精神を安定、癒す。



《創造錬金》

素材と魔力を使い思い描いたものを作り出す。




本来グリフォンが持って居ないスキルだからなのかそれとも異世界から転生してきたからなのかかなり強力なスキルだと思う。


私はこの力を使ってどのようにこの世界を生きていくのだろうか、


生きていればいずれやりたいことを見つけることが出来るのだろうか、


前世では希望など持つことなく両親に言われるがままに淡々と生きてきたことで自分の意思で努力したことはなかった、


唯一自分の意思でやっていたのはファンタジー小説や漫画を読んだり、新たな知識を得るのが好きだった


だがそれは努力ではなくただの暇つぶしでしかなかった、


そんな私だからこそ第二の生を与えて貰えたのかもしれない、


自分の意思で生きろ、と


前世での人生は知識を貯えるためにあったようなものだと思おう



ならば私は私の力でこの世界を生き抜いてみせよう

まずは生き残ることを決めて私は森の中を歩き出す





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