第3話 遂に来た···曰く付きの村へ
俺たちは一つの村に着いた。それはもうかなりボロくて、とても人が住めそうな感じではなかった。
先輩「よぉ~し~着いた着いた。ここがあの危険スポットかぁ、汚くね?」
鮭「汚くねって、そりゃそうでしょうよ···」
ユージン「解体すりゃええのに」
鮭「人が住んでるからな、そもそもこんなところに来るのはないと思うで。」
しかし、こんないかにも廃村ぽいところに人が住んでいるなんて信じられないな。
もちろんネット環境もないし、それどころか電気も通ってなさそうだ。
その証拠に明かりが一切ない。怖い···でも日光が当たってるだけマシだ。
そして先輩は、「探検開始~!」とうるさく叫び、ズカズカとその村に立ち入った。
ユージンも、「レッチュゴォ~!」とマ○オみたく掛け声をあげて入って行く。
俺はビビりなので、声すらあげられずに恐る恐る歩む。
鮭(怖いよ~···誰か俺の側にいてくれよぉ···)
まるで男子にくっついて怖がっている女の子の如く弱気ですすんでいった···正直恥ずかしいし、怖い···うぅ···
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先輩とユージンの後をついてきて、とある大きな一軒家にたどり着いた。先輩はお構い無しにドンドンとノックする。
先輩「すいませ~ん、誰いませんかねぇ~す、い、ま、せ~ん」
警察かよ。いや、警察よりキンピラ···じゃなかった、チンピラだな。廃村みたいだとはいえ、迷惑にならないだろうか···
ユージン「すぅいまてぇん!びょぉぉぉ」
鮭「静まりたまえ(呆れパート2)」
もはや村よりこの二人が怖いと感じた時、ドアがガチャァ、と開いた。そして、
お婆さん「はいはい、どうしましたかね。騒ぐのはやめてくださいな。」
一人の老婆がドアを開けてこちらをうかがってきた。お婆さんはそして続ける。
お婆さん「そんなガチャガチャしたら、ドアが壊れちまうだ。壊したらあんたらが直せよ。そしてちんたらせずにけぇれ(帰れ)。」
えっ、初対面で言うことか?と思ったが、二人が騒々しかったので一応謝っとく。
鮭「あの、お騒がせしてしまってすみません。こう見えて僕たちはこの村の調査に来たのですがよろしいでしょうか···?」
お婆さん「?···、あぁ、そうかい。それだったらここへあがってけろ。茶とかだすからのぉ、あそこ、机あるからそこで待っちょき。」
それで俺は玄関を抜け、先輩とユージンも、そのままリビングへと向かった。
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テーブルがあったので、とりあえずそこに座る。座布団はボロいが、座り心地は悪くない。
ただキッチンは少々汚くて、トイレもボットンだった。しかも、テレビがない。普通テレビぐらいはあるはずだが。
そして、電話もだいぶ昔のものだ。今は使えなさそう。ネットもないし、スマホはあっても電気もL○NEも出来ない。
もしもことがあっても、連絡出来ないのだ。心配で堪らない。あぁ、泣きそう···
10分くらいそう考えてたら、一人のお爺さんが俺たちのところに座ってきた。
お爺さん「?···あんたらは誰やね」
鮭「あっ突然すみません。僕たちはこの村に調査しに来ました。横山 鮭です。」
先輩「俺は牛島 奥某っす。」
ユージン「俺は鮭の友人でぇす!」
お爺さん「調査?ということはなんか知りてぇことがあんのかね」
お爺さんの言葉に先輩はすかさず、
先輩「あのぉ、突然悪いんすけど、ここがどんな村なのかもうざっくり教えてくれませんですか?」
ユージン「え~知りたい知りたい!どんな村か楽しみ!」
鮭「一体どんな村何でしょうか?」
お爺さん「あぁん?なに、村やって?う~ん、ざっくりけぇ···ん~、まぁ分かりやすくいうと、“管理されし村“やな。」
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