第2話 「初めての整形」


「書留です。」


届いたのはクレジットカード。


早速設定をして、上限額を見た。


「30万…足りる!」




予約していた美容整形に足を踊らせる。

遂に私は変わる。


目元だけ、全切開したい。

早く変わりたい。



多少でも、少しでも



私は変わりたい。


心は荒んでいても


見た目は大事でしょ?






「初めまして。

ご予約されていた中本さんですね。

今回初めてですが、全切開でよろしいでしょうか?」


「はい、できる限り大きくしてほしいんです。」


「今は流行で大きいのは流行っていないのと…

まずはプチ整形で、糸を止めてみては如何ですか?


いきなりの全切開だと…」



「末広二重にしてください。

私の意思は変わらないです。


お願いします、大きくしてください。」



「…分かりました。

プチ整形は明日からコンタクトも化粧も可能ですが、全切開は抜糸もしますので。よろしくお願いいたしますね。」


「分かりました。人と会うことあまりないので…。」




笑気麻酔と、目の麻酔を注射する。


ふわふわと眠いのと、目の麻酔注射は痛い。








「…さーん、中本さーん、終わりましたよ!」



どうやら寝ていたようだ。


鈍い痛みがするようだ。


あと、目が開けにくい。



ふわふわとして、眠たい。


サングラスをして帰ることにする。



「こちら、痛み止めになります。

あと化膿しないように、目薬してください。」



ありがとうございます、と受け取り

抜糸も10日我慢すればいいらしい。




見た目は酷いが、ワクワクの方が強かった。



帰りは見にくいからタクシーで帰った。



「上手くいったら20万の全切開も安い」



上手くいくことを私は願っていた。

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