第2話


あたしは特に可愛いわけではない

かといってブサイクなわけでもない


でも子供の頃は

みんなに

『かわいい!かわいい!』

よく言われていたし本当に自分は可愛かったんだ!承認欲求は毎日毎日みんなから言われる【かわいい】という言葉が満たしてくれた



今トイレに一人でいた

(次の授業は出る気になれないな)

鏡を見つめる 

いわゆる普通の年相応の女子中学生がうつる


鏡はあたしをうつしてる

そして眼鏡をふとはずして鏡を見るぼやけて自分の顔がよく見えない まるで鏡から拒否された気分だった…


教室に行かずに保健室にむかう 保健室にはいつもの保健の先生と本当に具合が悪いのだろう…そんな感じの生徒がちらほらいた

自分は違う

ただ教室にもどりたい気分じゃないからここに来た そして保健の先生はにっこりした表情を浮かべながら

『3日です』

『えっ?』

『あなたがここに来なくなって3日たちました』保健の先生はカレンダーにマークをつけてカウントダウンしていたんだと説明してきたそして

『最高記録ですよ』

またいつもの笑みを浮かべあたしを癒してくれた

先生は変わっていた女性のようで男性のようまたその逆にも感じる 中性的な顔立ちで

【男】と言っても【女】と言っても疑われないような見た目なのだ!

でも名前は

羽坂健太(はさかけんた)

というどう考えても男の名前だったんだ



あたしは 一応具合の悪いふり…をしたりなんてしない 最初は具合の悪いふりをしょうとした でも 羽坂先生は一言

『いいんですよ』

と言って温かいココアを出してくれた

『あなたは心が疲れたんですよね?』



あたしはその時初めて人に心を開いた

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