鏡の意味を持つ幻影蠱惑の連鎖刃《れんさじん》――⑧
「――――始めて扱う
軽く速く、強靭に
「――これなら」
最強の
刃が
「
持て余すことも、
モニカの言う通り、そこは問題ない。
「――――……ッッ!」
――――
ただ、避けただけ。
それだけの動作で――……生物存在としての
コンマゼロ秒の意識伝達、そして生物運動における最効率を100%で体現した身のこなし。――――美しい。完成の意味を知らしめる動作を可能にする物体がこの世に存在すること、そしてそれが、『生物』であること。
戦いの最中にも茫然と
「――やはり【
声を張り上げて、
「全員集中ッ! 接近も含めてミヤコさんを援護!!」
「――了解、
「あらら。コンマ秒、尻込みしちゃったよ。ケツを叩かれてしまった……」
「やはり、素晴らしいですね――……」
声漏らし、ミヤコさんは
――
――行動の
まるで、それが
『数式のように美しい動作』で、ゆんわりと歩むついでのように、ただ《彼女》は身を
動きにすると、こんなにも分かり易い。
真実の意味で完成された最効率の
強大無比な爆破とか。
地を
攻撃を
派手なだけ。
無駄を増やしているだけ。
最効率から遠ざかっているだけ。
「――――モニカ五歩圏内の間合いに決して踏み入らないことを考えて援護を! イヴさん前に出ます」
「
「あっ、あっ、あっ、ぐ、ぁ――――……」
「ミャコ一旦下がれ!!!!」
こちらには強力無比な【アビスハウル】が
この瞬間、脅威度の
なぜなら。
単純な話だ、こちらの攻撃が当たらない、当たる気配がない。
こちらの攻撃軌道に対する最適解を叩き出し続けている、それは指先のなにげない動きの一つでさえも。――
骨が振られる。
【正しい軌道は存在する】とボクたちに教える、意識の
まるで物体の意識に
どうしてか性能で圧倒しているはずの【アビスハウル】が、ただの骨に、
「ぐ、うっ、うっ、うっ、あっ――――」
「ミャコ死ぬ気で下がれッッ。――――【
『――私は【アークウィッチ】なんだ。それで、私の魔法は奥の手として運用してくれると嬉しい。【
――しかしすでに、初手でそれらの魔法は、ご本人の意思から
存在感の消えた、認知できない針状の武器が、
不可視より見えない暗殺。
ボクたちには知覚できないそれらを――……《彼女》は
「――――どうして、存在感が消失した物体を、認知できている――……?」
『いいかい、現実というものには必ずね、《辿るであろう只唯一の道筋》というものが存在するんだよ。それを見極めればいいんだ。
簡単だよ。
一見、『予見不可能な偶然』という要素から
突発的な影響力はこの世に
それは戦闘でもそう、生物の意思さえ大きな
……イマイチ分からない? 教えるっていうのは、難しいねェ……』
昔、お師匠様が
今をして、「こういうことだ」と教えられているようだった。
「っ……ミヤコさんが集中して狙われて――……」
「
「ほら、右、前、しゃがめ……! ――こっちも頼れな、切羽詰まった時こそさ」
「うぅ……ぐぅ――……――こちらは大、丈夫……!」
「ミヤコさんの
――その時、ふと。
青色の
もの言いたげだった。
どうして。
どうして、そのような簡単なことが出来ないのか?
なぜ出来ない……?
なぜ、
どうして?
その
《彼女》はただ動いているだけだ。
ボクたちは立体的に動き、強大な能力を
でもね、お師匠様。
それがボクたちの冴えたやり方だから。
「【
じわりと心を
地に手を付いて、モニカが宣言した瞬間。
周辺周囲における、【存在が世界に及ぼす影響結果】に
――――青色の
一瞬を
猶予を
心の
《彼女》という存在が及ぼす影響。
心が認めていた理解――大いなる【
心を燃やす意思――大いなる【憧れがそのまま
不可能ではない、
その遥かな
「スゥー……フっ――……」
呼吸が、落ち着いていく。
無駄な動作が削がれてゆく。
気付けばもうボロボロの体も今は関係ないものと、冷静に、心が燃えている。
それだけで――ボクたちは瞬間、《彼女》と渡り合った。
【影響力自体を
おそらく……お師匠様にとっての――《彼女》にとっての、
「―――……っ!」
振るった【銀灰の細身剣】が《彼女》へ
彼女は
僅か、彼女の対応に、
見逃さず、イヴさんの蹴りが
【鏡の意味を持つ
その刃が、始めて、《彼女》を
胴体――胸の
「【
《彼女》の体が、自重が増したように、下へ沈み込む――――。
存在の影響力が、そのまま重力効果となって彼女を
「終わりです、最強の
【
――――だが。
そこまでだった。
一瞬の
――けれど心の
これを意味に繋げることが出来れば、ボクたちの勝ちだ。
「フッ――――」
【
――《彼女》の動きは最小限だった。
胸の鮮血を
「ウッ――――!」
【
骨が振られた。一連の動作は完璧に
「アッ――くっ――……!!」
でも、致命じゃない。
動揺はない。
思考は今も燃え上がるように輝きを
「二人とも引けェエエエエエエエエエッッッ――――!!!!!」
イヴさんの絶叫に近い指示が響いた。
けれど、ボクらは瞬時にはその意味を理解できなかった。燃え上がるような意思と冷静を持ってしても――。
至高の
「なッ――――!?」
イヴさんに引かれて、たった一手の攻撃は
「ア ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ !!!!!!!!!!」
――――どこまでも耳に心地良い、この世で
どこから響いたのか分からなかった。
目の前から響いたことに、気付けなかった。
――攻撃を防げたのは本当に偶然からだった、たまたま、伸ばしていた【銀灰の細身剣】に
モニカ側のイブさんの腕ごと、
「アハ、ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ! ! ! ! !」
「――奇跡的に五体満足だね、運には見放されていないようで何よりだ」
イブさんの声。ボクたちは底の抜けて心地良い
人が、この世のしがらみの、何からも解放されたように笑っていた。
それを見てボクは、どうしてか――――……救われたような気持ちになった。
彼女の
――ボクたちは【最強の
目の前の光景が、あまりに印象的すぎて。
笑う彼女の足元に、何かが転がっている。
気付いたら、【最強の
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