「そういえば、どうして私はこんなところにいるのかしら」

「まったく。そういうのは普通、最初に気にするものじゃないか?」


「そうかしら」

「そうだよ」


「それで、どうしてわたしは此処にいるのかしら」

「さあ、僕も知らない」


「そう……、じゃあ仕様がないわね」

「でも、此処は『はざまの第7世界』と呼ばれているらしいよ」


「誰が言っていたの?」

「他の人さ」


「他の人?」

「そう」


「此処にはわたしとあなたしかいないじゃない」

「そうだね」


「……誰か見えるの?」

「いいや?」


「……………。どうして此処には誰もいないのかしら」

「僕だけじゃ不満かい?」


「なぜ?」

「なぜだって?」


「そう。なぜ?」

「きみは他の人と話せるのかい?」


「さあ、わからないわ。でも話した方が良いでしょう?」

「どうだろう。それは僕が決めることではないよ」


「そうなの?」

「そうだよ」


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