エンタメ作品レビュー

ウゴ

だが俺はレアだぜ 遊☆戯☆王5D's レビュー

おい、デュエルしろよ。


2008年放送のアニメ。しかもホビーアニメの三作品目という超ニッチなジャンルに関わらず、何故か令和の時代にYoutubeの配信で同時視聴同接6万人、再生回数100万回超え多数とかいう新たな伝説を作り出した神アニメ。


トンチキでまるで意味が分からんぞ!みたいな場面が度々出てくるのに、でも最高に面白くて楽しくて感動するとかいう中々癖の強い作品。個人的に真面目なボーボボと呼んでます。


私は元々遊戯王が好きだったので、5D’sも何度も見てます。一番好きなのはDMですが、後続の作品だと5D’sが一番好きかも。

と、いう訳で何週も見た上でのレビューを行います。ご了承下さい。HA☆HA☆HA!チーム5D’sよ!覚悟するがよい!


良い点

・バイクに乗ってデュエルだと!?ふざけやがって!

そもそも腕に変な板みたいなのつけてカードゲームしてる時点で大概な気がしますが、シリーズ3作目の今作はなんとバイクに乗って運転しながらカードゲームします。(ちなみに時速200キロ出てます)最初見た時はアニメのスタッフは頭がイカれたのかと思いました。(まあ前作のGXの時点で大分意☆味☆不☆明な展開多かったですが)

とまあ当初は不満でしかなかった点なのですが、恐ろしい事に続けて見ていくうちに慣れます。というか普通に立ってデュエルするだけじゃ物足りなくなります。後続作品のZEXALではバイクに乗らなくなって、放送当時がっかりした覚えがあります。慣れとは恐ろしい。


・個性的過ぎるキャラクター

なんでも出来る優等生的キャラの癖に妙に天然でかつ不良っぽい頼れる主人公の遊星に、ニートの元キングのライバルであるジャック・アトラス。ヒロインの癖におよそヒロインとは思えない顔芸をするアキと、どいつもこいつも濃すぎるキャラクター。特に満足こと鬼柳京介が面白過ぎる。画面に映ってるだけでなんか笑いがこみあげてきます。しかも、ただ面白いだけなく普通に「カッコいい」と思わせるから、とんでもないバランスでかみ合ってるキャラと言えます。

上記に挙げたキャラ以外にも、敵キャラ、モブキャラ、一話限りのキャラに至るまでどいつもこいつも魅力的なのは凄いと思います。


・普通にデュエルが面白い

遊戯王は元々ジャンプに連載されていたという事もあって、バトル漫画・アニメと言っていい作品だと思います。ただ、そのバトルが単なる殴り合いではなく、カードゲームで決着がつく形になってます。この部分がクソだと他の部分が全て良くても微妙な出来になっていたと思いますが、本作にその心配は無用です。

この頃から既に遊戯王というゲーム自体が大分複雑化しており、初見だと分かりにくいところが多々あるような気がしますが、それでも面白いと思えるデュエル内容を作れるのは本当に凄いと思います。個人的に本作の中で一番好きなデュエルはロットンVS遊星&鬼柳ですね。


・いきあたりばったりな癖に面白いストーリー展開

このアニメ、作風が二転三転します。当初はハードボイルド風味なサイバーパンク作品として始まったのに→B級ホラー→夢を追う若者達の青春物語→トンチキな西部劇→王道少年漫画的な熱い展開と、なんでそうなったと問いただしたいレベルで作風が変わります。多分制作現場で色々ごたごたがあったせいだと思いますが、しかしどういう訳だがどれもこれも面白いのが凄い。しかも全154話とかなり長尺なのに、中だるみしません。

強いて言うのならダークシグナー編で登場してきた精霊世界の話はいらなかったのではないでしょうか。個人的にあの辺はイライラポイントでした。


・シリアスな笑い

おーっとどうした事だ―!ホセが自らの足で走り出した―!とか、ハーモニカ吹きながら登場する鬼柳とか、あげるとキリがありません。初見で見た時は一々抱腹絶倒させられました。特にホセがランニングするシーンは笑い過ぎて死にそうになった覚えがあります。


・台詞回し

「だが俺はレアだぜ?」とか「まるで意味が分からんぞ!」とか「ミルクでも貰おうか」みたいな迷セリフが沢山登場しますが、それ以上に普通に熱い台詞が登場します。「何度でも受け止めてやる!全部吐きだせ!お前の全て!」と主人公の遊星がヒロインのアキに言い放ったシーンは鳥肌が立ちました。


・劇伴

どれもこれもスタイリッシュで耳に残ります。個人的に一番好きな楽曲は『不動遊星』ですね。一見クールなようですぐに熱くなる遊星の内面が表れた良曲だと思います。サントラ配信してくれ。


賛否両論点

・作画

まあこればっかりは仕方ない気がしますね。なにせ10年以上前の作品ですから…ましてや長期アニメという事もありますし、最近のとんでもなくハイクオリティの作画の深夜アニメと比べるのは酷でしょう。


悪い点

・伏線未回収、捨てキャラが目立つ

元々遊戯王自体勢いで読ませていく漫画で、後続作品である本作もその作風を継いでいます。なので多かれ少なかれ各シリーズに粗がありますが、本作はそれがちょっと目立つかな。気になる人は気になるかも。一部の設定はゲームで拾われたりもしているそうですが…。


長尺な上にカードゲームアニメという、かなり攻めた作品ではありますが、純粋に一つの作品としてクオリティが高いアニメなので、お勧めです!今現在(2025年7月)はYoutubeで公式チャンネルが、5D’sの後続作品であるZEXALの一挙放送を行っているので、そちらも毎週楽しく視聴させてもらってます!


駆け抜けていこうぜ!人生という名のライディングデュエルを!

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